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2010年11月 8日 (月)

唐辛子の色

唐辛子に白い花が咲き、青い実が生る。やがて青い実が橙色にな
る。品種にもよるのだろうが、橙色になる前に黒ずむものもある。
それがやがて真っ赤になる。俺達が食用にするのは赤か青であっ
てその中間の橙色のものは食用にしない。橙色の物だって食用に
なるが、なぜか使わない。味も香りも赤いものと同じなのだが食べ
ない。
中国からの輸入品も真っ赤な乾燥唐辛子だけを袋詰めにしている。
橙色の唐辛子は混ざっていない。輸入業者が日本人の嗜好にあ
わせたのだと思う。

日本人は唐辛子を余り食べないのに、唐辛子の色にこだわる。
唐辛子を大量に消費するタイ人は唐辛子の色にこだわらない。
日本で唐辛子を栽培しているタイ人から生唐辛子を送って貰う
と、赤から橙色、青いものまで一袋に混ざっている。
俺は色が混ざっていることが気になるが、ヌチャナートは気にし
ない。赤と青だけが混じっているのなら俺も気にしない。
橙色が気に入らないのだ。

真っ赤な乾燥唐辛子を長いこと放置しておくと、色が褪せて黄
色から白になる。

タイで乾燥唐辛子の作業をしていた。どんな作業だか思い出
せない。たぶん、唐辛子の実についている茎取りだったと思う。
俺もその作業を手伝った。
青い乾燥唐辛子があったかどうか思い出せないが、黄色の乾
燥唐辛子があった。俺は黄色くなった唐辛子は古いものだと思
って取り除いていた。タイ人はそんなことを気にしない。黄色い
唐辛子も赤い唐辛子と一緒にしている。
俺が取り除いた黄色い唐辛子をタイ人は冷ややかに笑いながら
見ている。
今、考えると黄色い乾燥唐辛子は橙色の唐辛子が乾燥したもの
だろう。
唐辛子の色にタイ人はこだわらないから、赤い唐辛子と橙色の
唐辛子を一緒に乾燥させていたのだ。

2010/10/29

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