焼うどんとタイ人
居酒屋で焼うどんを食って、ヌチャナートはその味が気に入った。
「今度、作ってあげるわね」なんて言い出した。
こんなもんを作るのはヌチャナートにとっては簡単だ。
うどんを買って来て焼うどんを作ることにした。
「ねぇー、冷蔵庫の肉を出してよ!」
冷蔵庫には鶏肉しかない。
「豚肉はないの?」
あいにく豚肉はない。鶏肉を使うしかない。
「できたわよ。早く食べて!」
見かけは居酒屋の焼うどんと似ている。
店によって使う素材が違うから、見かけは店ごとに違っている。
しかし基本的な味は同じだ。
出来上がった焼うどんを味わった。
「うっ!なんだこれ?タイの味じゃないか!」
焼うどんと言うから日本の味を想像していた。
この味はタイの屋台で食べるパットメーつまり焼そばの味と同じだ。
焼うどんをタイ人が作ると、牡蠣油やナンプラを使うからタイのやき
そばの味になってしまう。
基本の味が違うんだ。
タイにある日本料理店なら、醤油味の焼うどんを出すだろう。
庶民が通うタイの屋台ではパットメーに使う麺をうどんに変え、パッ
トメーの味付けになるのだと思う。
一口に焼うどんと言ってもタイ人が作るとこんな味になるんだ。
焼うどんの味にもタイ人と日本人の好みの差がでてくる。
2010/12/13
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