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2010年12月11日 (土)

食後、喉が渇く

朝食に味噌汁を飲んだ。タイ人が作る味噌汁なんだが日本の主婦
が作るのと変わらない味に出来
上がっている。
長葱とワカメの具だった。もう味噌汁にパクチーを入れることはない。
食事を終えて昼頃になるとヌチャナートは「味噌汁を飲んだから喉
が渇く」と言い出した。日本の食事だけを食べている日本人は味噌
汁を飲むと喉が渇くということを知らない。
知らないのではない。無意識のうちに水をとっている、或は生活習
慣に従っていると自然に喉の渇きを
防いでいる。

そんな習慣などを知らずに仕事で日本に来たタイの女は心配そう
に「昼頃になると喉が渇く」と言った
。俺は彼女がどんな食事をした
のか想像できたから、落ち着いていた。
「ホテルで日本の朝食を食べたでしょ?」
「ええ」
「味噌汁を飲むと喉が渇くんだよ」
「ああ、そうなの」彼女はちょっと安心したようだ。

ヌチャナートは魚が好きだから、美味いと言いながら寿司を食うが、
お茶を飲まない。店を出て暫くすると、喉が渇いたという。

味噌汁と言い、寿司と言い、日本の食事は塩分が高い。
塩分が高いからお茶などで水分を補給しないと喉が渇く。
俺達は味噌汁と喉の渇きの因果関係なんて意識していない。
一年に何回も味噌汁を飲まないタイ人にはその因果関係がはっき
りでてくる。俺達は因果関係を意識していないが、生活習慣でごく
ごく自然に水分を補給している。
日本には来客にすぐにお茶を持ってくる習慣がある。
茶を飲みながら茶飲み話をする。会議中にもお茶がでる。
店に入れば、水か茶を持ってきて注文をとる。
そんなこんなで日本では水分補給をする機会が多いので、味噌汁
を飲むと喉が渇くということを意識
しないのだと思う。

注文取りは水をもってこないのがタイの料理店だ。
タイ人は料理と共に飲み物を注文する。そうしないと水分補給が
できないのだ。食事の後に水を飲まないと、ヌチャナートは怒る。
「水を飲まないと体に悪いわよ!」
これは塩分を水で薄めるというより、唐辛子の辛味で胃袋がやら
れないようにするためだと俺は思って
いる。食事以外で何らかの
形で水分をとればいいはずだ。
お茶を飲むという習慣はタイにはないから、茶で水分補給するこ
とはできない。それで料理と飲み物を一緒に注文するという習慣も
納得できる。

2010/12/6

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