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2011年1月30日 (日)

もやし炒めと蛇

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俺はもやしを生で食わないがタイ人はもやしをよく生で食っている。
あの生臭い豆のにおいが俺は気になるので食わない。
タイの屋台で料理を注文すると、よく洗ったのかどうか分からない
生野菜ともやしをプラスチックの笊に
入れてだす。
一度洗ったら、もう洗わないから、道路の埃と一緒に野菜やもやし
を食べることになるが、そんなことを気にしていたら、タイでは食事
ができない。俺は生野菜は食べるが、生もやしは食べない。
屋台で出される冷蔵しないもやしは根の部分は茶色く変色している。
それをタイ人はなんの問題もないような顔で食べている。
茶色くなった根を親指と人差し指で千切って食べている人も見た。

俺はヌチャナートが食べるだろうともやしを買ったが、もやしを食
べない。もやしは何かの料理と一緒に食べるつけ合わせのよう
なものらしい。例えば焼魚と一緒に生もやしは食べない。
硬い表現だと規則というか、生もやしを食べる時の習慣があるみ
たいだ。カレーライスで言うと、福神漬みたいなもんかな?

冷蔵庫に置いても生もやしは長持ちしない。
それを炒めてくれた。真っ黒な仕上がりだ。
俺はその色を見て笑ってしまった。
「あらっ?何を笑っているの?」
俺はその質問に答えず黙って味見した。
すると思いのほかよい味がする。この中にも唐辛子が入っている。
ピリッとした辛さがある。この辛さが食欲を刺激する。
これはタイ版のもやし炒めだろう。
俺がタイ語で「もやし」と言うと、タイ人の耳には「蛇」に聞こえるよ
うだ。
「蛇炒めなんて言ったら、タイ人は驚くわよ」
ヌチャナートは俺の癖、発音の間違いを知っているから笑ってい
る。

2011/1/29

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2011年1月29日 (土)

和風とタイ風のナムチム

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ヌチャナートは和風の鍋を作った積りらしいが、俺にはタイ風の鍋に見える。
和風の鍋には和風のつけ汁、つまり和風のナムチムがふさわしいとヌチャ
ナートは思っている。

俺たちがナンプラを使えばタイ風の味になると思っているように、タイ人は
醤油を使えば和風の味になると思い込んでいる。
醤油に酢を加えて長葱と生姜を入れたまでは和風なのだが、更に唐辛子
まで加えている。どうも唐辛子が入らないと物足りない、或は唐辛子が入っ
た方が美味しいとタイ人は考えているようだ。
うーん、唐辛子が入ったナムチムは俺には和風ではなく、タイ風に見えて
しまう。

和風のナムチムと同時にタイのナムチムを作っている。
この二つの味を比べるとタイのナムチムの方がまとまった味になっている。
経験の差なんだな。

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これと似たようなことを国際親善の屋台で経験した。
日本人がタイのヤキソバを出していた。
買って食うと、日本のヤキソバのような味がした。
これもやはり経験の差なんだな。

2011/1/25

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2011年1月28日 (金)

白子のスープ

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鱈の白子を買うとヌチャナートは言い出した。俺は白子を買うのを躊躇った。
もしこれが鱈の卵なら俺は躊躇うことなく買う。

初めて白子を食った時、あのぐしゃっとした感触が気に入らなかった。
俺は無意識の中に白子の感触を卵と同じようにプチプチとしたものだと思
っていた。期待していた食感が裏切られたので白子が嫌いになったのかも
しれない。俺は男だから鱈の雄が放出するものを食べるのは気の毒だと
思ったのかな?はっきりした理由はわからないが、白子を好まなかった。

ヌチャナートはテレビの料理番組で白子の料理を見たらしい。
「美味しいわよ。これでスープを作ってあげるわね」なんて言っている。
本人は和風のスープを作っている積りらしいが、俺から見るとタイ風の
スープだ。白子を食って見た。味のついた豆腐みたいだ。
これを美味いと言えば美味く感じる。

そうそう、白子のことをヌチャナートは「魚の糞」と呼んでいた。
魚の内臓をタイ語では「魚の糞」と呼ぶ。
日本語で「糞」と言うと汚らしく聞こえるが、タイ語では「糞」という言葉を
良く使う。「よーし頑張るぞ!」という意味で日本人が「ナニクソ!」と言う
時の「糞」の語感に似た使い方だ。
同じ魚の内臓なのに鱈の卵の鱈子のことは「魚の卵」と呼んでいる。
なんだか男女差別みたいだなと思うのは俺だけだろうか?

2011/1/25

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2011年1月27日 (木)

生なめこのタイスープ

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大きな生のなめこが売られていた。その大きさに驚き、それを買っ
た。これをどうやって食おうかなんて考えていない。
大きいから買いたかっただけだ。炒めて食うのか、焼いて食うの
か煮て食うのか全然考えてもいない。

そう言えば俺は最近、茸が好きになっている。
茸が健康にいいから、糖尿、高血圧にいいからという特別な理由
はない。人から茸を食べなさいと薦められたわけでもない。
なんとなく茸が好きになり、茸を食べるようになった。

「今日はこの茸を食べるでしょ?」大きな生なめこを見せた。
「うん」
「スープにするわね」
先日は缶詰のなめこを使ったスープを作った。
はたしてヌチャナートはこの茸がなめこと知っているのだろうか?
俺にとってなめこは松茸や椎茸とは違う特別な茸なんだ。
ちょっと見栄を張って松茸なんて言葉を使ってしまった。
おそらく缶詰の茸とこの生の茸が同じ種類のものとは思っていな
い。茸の種類は多いから、これは普通の茸の一種としか思ってい
ないはずだ。タイにはなめこなんてないのに、ヌチャナートがなめ
こをスープの具にするのが不思議だ。

生のなめこを煮るととろみが出る。
寒いときにとろみのあるスープを食べると体が温まる気がする。

2010/1/24

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2011年1月26日 (水)

このソムタムは駄目

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これはヌチャナートが食べるソムタムだ。昔は俺もソムタムを食べ
ていた。ソムタムが好きだから食っていたのではない。
臼でパパイヤを潰すソムタムの作り方が珍しくて
「どんな
味なんだろう?」という興味からソムタムを食べていた。
生の蟹を潰して入れるソムタムやくさい魚を入
れるソムタムを我慢
して食ってみたが、やはり俺の好みに合わない。最近ではソムタム
を食べない。ソムタムはタイの女の好物だ。イサーン地方の料理
なんだがタイ中央部出身の女もソムタムを好むよ
うだ。

ヌチャナートのソムタムを俺が食べないもう一つの理由は、俺には
辛すぎるのだ。この一皿に十本ほどの唐辛子が入っている。
一本の唐辛子を食べられない日本人には想像を絶す
る辛さだ。
俺は毎日タイ料理を食っているが、俺が食うタイ料理は辛味を抑え
たお子様の料理らしい
。それでも日本人にはかなり辛い。

俺がソムタムを食べないと知っているから、ヌチャナートは自分好
みの味にする。本人も「うーっ辛い!」「辛味がきくーっ!」なんて
言いながら食っているのだから、どれほど辛いのか分
かると思う。

このソムタムにはくさい魚が入っているはずだ。俺に言わせれば
腐った魚だ。ヌチャナートは醗酵した魚と考えている。
同じ物を見て、一人は腐敗と考えもう一人は醗酵と考える


腐敗と醗酵の違いってなんだ?
食うと食中毒を起こすなど健康に害がでる状態が腐敗だろう。
健康に害が有るかないかで腐敗と醗酵を区別してもいいな。
魚を塩漬けにしておくと特有なにおいがでる。
食中毒を起こさないとしても、特有なにおいが嫌な人には醗酵で
はなくて腐敗だろう。例えば烏賊の塩辛やクサヤには特有なにお
いがある。俺はそのにおいを嗅ぐと食欲をそそられるので好まし
い香りと感じる。塩辛やクサヤには強烈な旨味があるので、臭さを
無視しちゃうか好ましい香りと考える。

同じようにヌチャナートもあの腐敗したような魚の臭さを好ましい香
りと感じている。魚や微生物には迷惑な話かもしれないが、人間に
とって有用な物は醗酵で無用な物は腐敗と人
間が勝手に分類して
いる。

腐った魚が入ったソムタムをヌチャナートは美味しいと言いながら
一人で食べていた。
腐敗か醗酵かの考え方の差、好みの違いの差を改めて認識した。

2011/1/24

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2011年1月25日 (火)

残り物で野菜炒め

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野菜炒めを作る時って、肉や野菜が中途半端に残った場合が多
い。残り物を片付けたいから、普通の主婦は残り物の野菜や肉
を全て一緒に炒めてしまう。
ある時は野菜が多くて肉が少ない。ある時はその逆になる。
勿体無いと言って、主婦は残り物を全て食べちゃうので太りだす。

ヌチャナートは野菜と肉の比率を一定に保つ。
「肉をそんなに入れたなら、美味しくないわよ」なんて言いながら
ごくごく少量の肉を残す。野菜がこの位なら、肉はこの位と決め
ている。

少しだけ肉を残してもしょうがないと思うから、主婦なら全部使
い切ってしまう。確かに肉と野菜のバランスが取れないと美味
しくない。でも普通の主婦は使いきるのを主眼にするが、
ヌチャナートは美味しく食べるのを主眼にする。

中途半端の残り物の更に残り物はどうするか?
決して捨てるような無駄はしない。それもスープか何かの料理
に使ってしまう。

2011/1/21

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2011年1月24日 (月)

パットメーウドン タイ化した饂飩

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居酒屋で食べた焼うどんをヌチャナートは気に入った。
これなら自分でも作れると言っていた。
焼うどんに似たものはタイにもあるから、タイの麺を饂飩に変えれ
ばいいことだ。

食卓を見ると焼うどんがのっていた。
饂飩を茹でている様子もなかったのに、どうして饂飩があるのだ?
どうやらスーパーで茹で饂飩を買ってきたらしい。
いつもと違う料理が出てきたので俺は戸惑っていた。
「唐辛子がいるでしょ?」
焼うどんに唐辛子?ちぐはぐな感じがするだろうな。
しかしウチではいつも辛い料理を食べているので、唐辛子がない
と物足りない。
「うん」
俺は何か辛味を欲していただけだ。
タバスコソースでも生唐辛子でも辛ければなんでもいいのだ。
「こっちの方が美味しいわよ」
ナンプラに入れた焙煎した唐辛子を持ち出してきた。
子供の頃から唐辛子を食べてきたタイ人はこの料理にはこんな
唐辛子が美味しいという組合せができている。あるいはこの料
理にはこんな唐辛子を使う物だという習慣ができている。
料理によって唐辛子を使い分けているのは事実だ。
どの料理にはどの唐辛子が旨いか見分けるのは日本人には
難しい。単純にタイ人の習慣を真似をして、こんな料理にはこん
な唐辛子と組合せを覚えるのなら簡単だ。
唐辛子の辛さに慣れないと、唐辛子の微妙な味、香りの違いを
見分けられない。

「レモンも欲しいでしょ?」
焼うどんにレモンも入れるの?これじゃ完全にタイのヤキソバだ。
レモン汁をかけ唐辛子と混ぜて食べる焼うどんもいいもんだ。
この料理は日本の饂飩をタイ化させたものだ。
饂飩と言う食材をタイ人が手にするとこんな料理に変化するのだ。
これが食の国際化あるいは現地化だ。

2011/1/20

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2011年1月23日 (日)

なめこのタイ風スープ

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「茸の缶詰がなかったかしら?」
「あるはずだよ。ほら、ここにあるじゃないか?」
なめこの缶詰を差し出した。ヌチャナートはタイの茸を探していた
ようだ。
「これ、日本の茸でしょ?」
「そうだよ」
「これ使っても大丈夫かしら?」
なめこはタイにはないと思う。少なくとも俺はタイでなめこのよう
な茸を見ていない。日本の茸は日本の料理にしか使えないと
ヌチャナートは思い込んでいるようだ。
同様に日本の農家もなめこがタイ料理に使えるなんて思ってい
ない。
「この汁を使っても平気かしら?」
「うん、使えるよ」
なめこを使ってタイ風スープを作ってしまった。
作りながら、スープを味見している。
味噌汁になめこを使うと旨いのを知っているが、タイ料理に使った
らどんな味になるのか心配らしい。
「あら、美味しいわよ」なんて驚きの声を上げている。
なめこからでたとろみが味を豊にしている。
つるっと口に入るなめこの感触が楽しい。

2011/1/19

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鴨のロースト

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ローストした鴨が冷蔵庫にあった。
「これを温めて食べる?」
俺は鴨ローストを食べたくなった。
「うん」
温めると言ってもオーブンで焼きなおすか、マイクロウエーブで
チンするだけだと思っていた。鍋から鴨を皿に出していた。
「あれれ?鴨を煮ちゃったのかな?」
鴨を茹でたのだと思った。すると玉ネギを鴨の上にのせだした。
鴨ローストを玉ネギと一緒に煮込んだ料理だった。
これは俺が想像していなかった料理だ。
簡単な料理だが、こんな食べ方もいいもんだ。

2011/1/16

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2011年1月21日 (金)

豚の生姜焼 タイ版

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豚の生姜焼が日本で普及したのは比較的近年のことだと思う。
太平洋戦争直後から昭和の復興期にはまだなかったと思う。
日本が高度成長時代に入った頃に流行り始めた料理ではない
かな。

今日の料理を何にするか聞かれた。俺の苦手な質問だ。
「ニンニクと炒める?」
「うーんそうだな・・・・・?」
一応、何にするか考えてみた。ニンニクと豚肉を炒めた物も旨
いな。新鮮な生姜を買ったのを思い出した。
ニンニクと豚肉の炒め物はよく作ってくれるが、生姜との炒め
物はあまり作ってくれない。タイにも豚肉の生姜焼はある。
「生姜と炒めたものがいいな」
「生姜がいいのね」
何の疑問も感じないらしい。ごくごく普通にいつもの調子で料理
を作り始めた。皿に飯を盛り、その横に豚の生姜焼を乗せて出
してきた。ナンプラで味付けしてあるからタイ版の生姜焼という
ことになる。日本では料理と飯は別々の皿に盛る。
同じ皿に盛るとなんだかタイの屋台飯みたいだ。
これは普段着のタイ料理と言えるな。

2010/1/12

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2011年1月19日 (水)

食べ物と健康広告1161

食い物と健康には関連性がある。我々から見ると奇妙な物を食う、
奇妙な食い方をする民族がいる
。その民族はそれを食わないと
健康に害がでることを体験で知っている。健康を維持するために
はモリブデンのようなごく微量な希少元素が必要だ。
その土地では希少元素が不足しており、通常の作物に含まれて
いない。奇妙な物には希少元素が含まれている。
あるいは奇妙な食い方をすると希少元素が破壊されないで摂取
できる。健康を維持するために、その民族は奇妙な食い物を食
べるなんてことがある。

広告を見ていると、この食い物が体によいという広告がある。
どんな食い物がなんに効くのか見ている。
これを見ていると時代の流れも見えてくるから面白い。

食い物と言っても玉ネギとか椎茸のように簡単に手に入るもの
に限定しよう。今回「オリーブ味噌汁」がダイエットによいという
広告をみた。缶詰、瓶詰めのオリーブならまあ簡単に手に入る
が、生のオリーブなんて手に入らない。
だから、これは省略する。本を買って読めば缶詰のオリーブでも
いいと書いてあるかもしれません。俺は広告だけを見て判断す
るから、オリーブ味噌汁は対象外にする。

「ゆほびか」誌 2011年03月号 マキノ出版

「オリーブ味噌汁」がダイエットなんてあったが、オリーブは簡単に
手に入らないので省略する。
オリーブオイルなら簡単に手に入る。油じゃ駄目なのかな?
興味ある人は本を買って読んでください。

「食べる真珠パウダー」で美肌になるという広告です。
これもスーパー、魚屋で簡単に手に入らないものだから省略する。
真珠が効くのなら、アサリや牡蠣の貝殻の粉でも効きそうな気が
するけど駄目かな???

「壮快」誌 2011年03月号 マイヘルス社・マキノ出版

砂漠とか極地では飲み水は貴重品だが、日本じゃ水は一番安い
食い物だ。
お湯を飲んで健康という広告があった。

<お湯飲み>で家族4人27kg減
ポッコリ腹が凹んだ!
腰痛、夜間尿、セキがピタリ消失
肌もツヤツヤ

ひざ痛が消え性力も大復活!
香港では常識!お湯飲みでウエスト6cm縮小!
息子の持病のセキもピタリ消失など

メタボ医師も18kg減!
20kg15kg親子でやせた
血圧血糖値正常化
小顔色白に大変身
<もやしダイエット>
ラーメンもケーキもOK!
朝もやしダイエットで便通が大改善し代謝もアップ!
18kgやせメタボを克服など

<黒茶ダイエット>というのがあったが、黒茶ってなんだかわから
ないから省略する。簡単に手に入るものなら記載しなくちゃと思っ
ている。

九州で大評判
<甘酒>で髪が太くツヤツヤに一変!
鼻炎むくみが解消
血圧コレステロールも正常化

「健康365」誌 2011年03月号 ㈱エイチアンドアイ

「ラフマ葉エキス」で不安、不眠、腰痛、ひざ痛が軽快とあるけど、
こんなエキスは八百屋などで簡単
に手にはいるものではないの
で省略。この広告はよく出ているな。

「ハナビラタケ」がガンに効くらしい。
これも簡単に八百屋で買えないから省略。

「わかさ」誌 2011年03月号 わかさ出版

これは「食うとよい」というのではなくて、「食わないと良い」という
記事だ。簡単に手に入る食品なので取り上げることにした。

なんと白内障は塩分の取りすぎが隠れた原因で悪化も招くと
わかり減塩すれば濁りもかすみも防げる

2011/1/15

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タイの迷信:鴨は駄目!

タイの迷信:鴨は駄目!

タイ人の友達が来ることになったので鴨を出そうと思った。
俺はいいアイデアだと思っていたが、ヌチャナートは”呆れた”
という顔つきをしていた。
すぐに習慣の差なんだとヌチャナートは気づいたようだ。
俺にはなんでヌチャナートがあんな顔をするのか分からなかった。
「日本人には構わないんでしょうが、鴨は駄目よ」
「なんで?」
「ラオス人はね、鴨は出さないのよ」
東北部のタイ人はラオス人と同じような考え方、習慣を持ってい
る。もしかすると、東北部つまりイサーン地方のタイ人は自分達
のアイデンティティーはタイ人ではなくてラオ
ス人だと思っている
のかもしれない。歴史的に見ても彼等はタイよりラオスの習慣に
縛られることが多い。
「・・・・・?」
「鴨は友達を好まないのよ」
「えっ?なるほど。」
こんな話には何らかの理由づけがある。
なにか民話とか仏陀の話とか、鴨の習性などに基づいていて、
「・・・・・だから、鴨をだしちゃいけない」
となっているはずだ。
どうやら友人を招く席には鴨料理はださないらしいのだ。
これはタイ東北部だけの習慣でバンコック周辺、南部タイには
こんな習慣はないかもしれない。
俺たちは笑ってしまう習慣だが、彼等はこの習慣に縛られている。
もし俺が鴨をだしたなら、非常識な人と見なされてしまうだろうな。

2011/1/14

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2011年1月13日 (木)

バナナの煮物

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バナナと言っても煮物に使うバナナは完熟して黄色いものじゃな
い。未熟の蕾を使うんだ。生の蕾は薄紫色をしているけど、日本
じゃそんな物は手に入らない。
この料理が食いたい時は缶詰を利用する。最近はタイの食材は
近所のスーパーでも手に入るが、これはタイ料理の専門店へ行
かないと手に入らない。
バナナの蕾が食えるなんて日本人は知らない。
日本でも暑くなるとバナナは蕾をつけるけど、その後の暑さが続
かないので実をつけることがない。このまま温暖化が続けば日本
でバナナが実るかな?
どうせ枯れてしまう蕾だし、そんな蕾を食べる日本人はいないの
でバナナの蕾を貰おうとした。
「ヌチャナート、あの蕾を貰おうか?」
「いらないわ、あんなの美味しくないわよ!」
見ただけで美味しいか不味いか判断がつくらしい。

バナナの蕾もタイ人には野菜なんだ。野菜だからこのように肉と
一緒に煮物になる。まるで約束をしたかのように、この料理にも
唐辛子が入っている。俺が
「こんな辛れぇー料理は食えねぇー」と言ったならどうなるかな?
日本人とタイ人のカップルでは和食とタイ料理の二つを作って出
す家庭が多い見たいだ。ウチじゃ俺が文句を言わないし、美味い
と言いながら食べるもんだから、ヌチャナートが食いたい料理だけ
が出てくる。

2010/1/11

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烏賊の沖漬 タイ風

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塩辛はタイには沢山あり、種類も豊富だ。
日本でも昔はいろいろな塩辛が作られていたはずだが、作る手間
が大変、悪臭がする・・・・・などの理由で自然に塩辛文化が廃れ
てしまった。塩辛文化も烏賊もタイにはあるのだから、烏賊の沖漬
がタイにあっても不思議はない。
だがそんな食習慣はタイにはないらしい。
まあ俺が知るタイの食習慣と言うのはヌチャナートを通して見る、
俺が旅をして見る範囲の知識に限られているから南部のタイ、
海浜に近いタイの料理は余り知らない。
漁師町ではタイにも烏賊の沖漬というのがあるかもしれない。

スーパーに烏賊の沖漬があった。これは美味い料理だ。
「これを買うよ。美味いよ」
「何よそれ?烏賊の漬物?そんな物いらないわ!」
俺はヌチャナートの言葉を無視して買い込んだ。
この味はタイ人の好みにあっているとわかっているのだ。
長いこと一緒に生活していると、何時の間にやら、タイ人の食の好
みも感じるようになっている。

烏賊の沖漬をヌチャナートに味見させた。
「あら、美味しいわね。また買いましょうよ!」
ころっと意見が変わってしまう。
俺たちは沖漬をそのまま食べるのだが、タイ人はニンニクの薄
切りと唐辛子を加えて食べる。
ピリッとした辛さが舌を刺激して沖漬が美味くなる。
これは実によい酒の肴になる。

2011/1/11

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2011年1月11日 (火)

パッタイのソース

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10年前にはタイ料理の食材を求めるのは困難だった。
最近はあちこちでタイ料理の食材を売っている。
それだけ在日のタイ人が増え、タイ料理に興味を持つ人が増え
ているということだ。
もうタイ料理の専門食材店に行く必要も少なくなっている。
特別な食材が必要な時だけしか専門食材店に行かない。

スーパーにパッタイのソースがあったが、
「どうせ甘ったるいソースだろう」と思って買わなかった。
今回、その商品を見た時、「一度は試してみよう」と思い買い込
んだ。味見をすると想像していた味より、甘くない。
俺には辛味を感じないが、タイ料理を知らない日本人にはピリ
辛だと思う。南京豆の味がする。
この味なら、モロキュウにつけても美味しそうだ。

丁度、生ラーメンもある。これでパッタイを作って貰う事にした。
俺にはちょっと甘いが我慢できる甘さだ。同じ物をタイで食うと
甘すぎて閉口する。
「あら、タイと同じ味がするわ」
そりゃそうだろう。タイの製品を使って味付けしたんだからな。
「これで饂飩を炒めても美味しいわよ」
そうかもしれないな。
「温かいごはんにのせても美味しいわよ」
金山寺味噌のような使い方もできるな。

これは純粋なタイの味なんだが、日本に来ると違った使い方
をされる。生の胡瓜につけて食うなんてタイ人の発想にはない。
金山寺味噌のように温かいご飯にのせて食べるなんてタイ人
は思いつかない。肉を炒める時に使っても良さそうだな。
食べ物が新しい土地、異なる民族に入ると食べ方が変化して
いく好例だ。

2011/1/9

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2011年1月10日 (月)

パットメー タイのヤキソバ

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ヌチャナートが生ラーメンを買ってきた。これで日本のラーメンか
バーミーナムでも作る気になったのかな?まさか?ヌチャナート
はラーメンが嫌いなはずだ。どうする気なんだろう?
何を作るつもりなんだろう?
俺は黙って生ラーメンを手にして見つめていた。ヌチャナートが
何を作る気になっているのか想像していた。
「ああ、それね。それでパットメーを作ってあげるわ」
ヤキソバを作る気だったのだ。それにしても面倒な方法を選んだ
物だ。

わざわざ麺を茹でてからヤキソバにしなくてはいけない。
タイの屋台でも麺を茹でてからヤキソバにすることがある。
どういうわけか、麺の茹で方が不十分なことが多い。
麺の中心部がぐしゃっとなった麺をよく出される。
それが一軒だけでなく、あっちこっちの屋台でも同じだ。
恐らくそんな茹で方が丁度よい茹で方と見なされ、それがタイ人
の好みなんだろうな。麺の芯がぐしゃっとなったものは、小麦粉を
そのまま食っているようで俺の好みにあわない。
俺はヌチャナートの茹で方を見て、もう少し茹でるように言った。

茹で上がったものを、野菜や肉と一緒に炒めて出してきた。
レモン汁をかけ、ナムプリックをのせながら食べた。
麺からカンスイのにおいがした。
こんなにおいを嗅ぐのは久し振りだ。

2011/1/8

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2011年1月 9日 (日)

辛い料理が好き

辛い料理が好きだと言う人が結構いる。
俺の経験から見ると男より女の方が辛い味に強いような気がする。
「辛い料理が好きなんですよ。焼肉なんかよく食べに行くんです」
日本の焼肉屋にあるタレが辛い部類に入っていることがこれで分
かる。俺ですら焼肉屋のタレが辛いと思わないのだから、タイ人
は辛味なんてないと思うだろう。
辛い物好きという人が食べる辛い料理は謂わば「食の遊び」な
んだな。月に数回程度焼肉、キムチ、明太子などの辛い料理を
食べるから、辛くて美味いとなる。
遊びだから辛味は食べる楽しみになる。

焼肉屋の辛さの数倍の辛さがあるタイ料理を毎日、毎食、来る
日も来る日も食べるとなると、辛さで遊ぶなんて余裕はない。
ウチには辛いタイ料理しかないから生存がかかっている。
辛さに慣れて食わないと、死んじまう!
幾らなんでもこれはちょっと大袈裟すぎる。
こっちの料理が辛いから、そっちの料理を食べる。
そっちの料理もやっぱり辛い。どれもこれも辛いから食べられる
物がなくなっちゃう。多くの日本人は
「辛いからタイ料理は駄目!」ギブアップして日本食しか食べな
くなる。このような人にとって辛味は楽しさを通り越してつらさに
なってしまう。

俺が日本人で辛い料理が苦手と知っているから、ヌチャナート
は辛味を抑えた料理を作ってくれる。辛味を抑えた料理と言って
も一人前に三本程度の唐辛子が入っているようだ。
その程度の辛さではタイ人は辛いと感じない。
この辛さはまだ本当の辛い料理に慣れていないお子様タイ料理
の辛さなんだという。
昔は一人前のインドカレーに唐辛子が一本入ると辛すぎて食べ
られなかった。毎食三本の唐辛子を食わされているから、今は
その程度の辛さならなんでもない。

「辛いタイ料理って何本くらい唐辛子を入れるの?」
この質問に答えられるタイ人はいない。
彼等は手づかみで「このくらい」唐辛子を入れているから、唐辛
子が何本入っているかなんて数えたことがない。

そんな辛い料理の他に唐辛子ソースや唐辛子ペーストもある。
肉や魚に唐辛子ソースをかけたり、生野菜と唐辛子ペーストを
一緒に食べたり・・・・・・。タバスコソースよりタイの唐辛子ソー
スは辛い。タバスコソースなんて酢で辛味を薄めてあるから、
あんなの辛くない。

例えばトムヤンクンだけ食べている分には辛くないかもしれな
い。あの料理、この料理と手を広げると、辛さが蓄積してくる。
「イヤぁー辛い!」
もうかなり食ったはずなんだが、唐辛子で食欲を刺激された胃
袋はまだ満腹感がない。
空腹なんだが辛くてもう食えない不満が残るから、タイ料理は
辛くて苦手となるかな?

バンコックで観光客がよく行く店は観光客用の味付になってい
る。そんな店の料理ですら、多くの観光客は辛くて食えない。
観光客が来ないタイの田舎の店に入るとタイ人並みの辛さの料
理が出てくる。辛い料理が好きだと言っても、そんな店の料理に
はお手上げになるだろうな。

2011/1/6

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2011年1月 8日 (土)

七草粥

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昨日、ヌチャナートがニコニコしながら話し出した。
「小さなお野菜、買ってきたのよ」
「・・・・・」小さな野菜ってなんだろう?
お粥がどうのこうの、明日の朝どうのこうのと言う。
何を言っているのか分からなかった。
「お粥を食べると幸運になるのでしょ?明日、作ってよ」
ああ、七草粥のことを言っていたのだ。
これで正月も終わりだ。
それにしてもよく七草粥のことを覚えていたな。

タイの宗教は仏教で云々と言われているが、日常生活では
仏教より土俗宗教、民間信仰に従う行動が多いと俺は見て
いる。正月明けに七草粥を食べるのは日本の民間信仰と
ヌチャナートはみたようだ。
それで俺が忘れていたようなものをちゃんと覚えていた。

七草粥を作った。白い飯に緑の野菜が綺麗だ。
俺は色がなんとなく物足りなく思った。
唐辛子の赤を入れると色が引き立つ。
でも唐辛子を入れたなら八草粥になってしまう。

粥を一口食ってあっさりした味が美味いと思ったが、辛い味が
欲しくなる。唐辛子ソースを加えて七草粥を食っていた。
「やっぱり唐辛子の辛味があると美味いな」なんて感じていた。

2010/1/7

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2011年1月 7日 (金)

日本製バーミーナム

人と会い、酒を飲んで帰った。酔ってそのまま寝たかった。
「そのまま寝たら、体に悪いわよ。お粥を食べる?」
「いらない」
「バーミーナムなら食べる?」
ウチにバーミーナムなんてあったっけ?
買い置きしておいたマ・マーはもう食い終わったはずだ。
バーミーナムと言ってもウチで食うのはマ・マーと言われている
インスタント麺だ。
「バーミーナムなんてウチにないだろ?」
「あるわよ」
取り出したのは格安のインスタントの味噌ラーメンだった。
一応サッポロなんて書いてあり、札幌の味噌ラーメンを思わせ
ている。

その昔、ダイエーがタイから輸入したインスタント麺があった。
それが安かろう悪かろうで不味かった。
パッケージを見てこの格安の味噌ラーメンも不味かったあのタイ
のインスタント麺のような味がするはずだと推定していた。
俺の好奇心を揺さぶった。

通常通りにインスタントラーメンを作ってくれた。
「マナオを入れる?」
味噌ラーメンにマナオつまりレモン汁を入れるか聞いている。
それってタイの習慣じゃないの?味噌ラーメンにマナオなんて
いれないよ。でもなんとなく美味そうな気がしたので、マナオと
唐辛子を入れてもらった。

酸味は塩味とあってちょうどよい酸っぱさになっている。
スープの味はやはりあの不味かったタイのインスタント麺の
香りがする。思っていた通り乾燥味噌の香りだ。
推定が当たっていたのでにんまりする。
美味い、不味いの問題ではなく、「こんな味だろう」と予測した
味だったことが嬉しかった。予測が当たった喜びだ。

タイのバーミーナムと日本の味噌ラーメンの合いの子という
感じの味になっている。
不味いスープだなんて思いながらも完食していたので自分で
も笑った。

2011/1/4

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2011年1月 6日 (木)

食べ物と健康広告1061

食べ物と健康広告1061

今日はこんな広告が目に入った。生姜が健康によいと言うのだ。
最近、生姜が流行っているようで、生姜がナントカに効くという
広告が多い。朝バナナが流行した時はバナナが品薄になった。
生姜も品薄になるのかな?ウチの料理には生姜もよく使うから
品薄になると困るな。

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朝昼晩しょうがレシピで冷えしらず
「こんなに使えるジンジャーシロップ」
ジンジャーシロップの作り方とそれを使ったショウガレシピ
嶋田葉子著 家の光協会

2011/1/6

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タイの春雨スープ

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俺は豚肉を食うつもりでいた。それなのに
「駄目よ!今日は鶏肉よ!」
俺が食いたいと思った物を完全に無視している。
恋人から女房になると、女は強くなる。旦那が食いたい物なんて
眼中にない。自分が食いたい物を優先する。
勝手に鶏肉を調理し始めた。こっちはもう諦めている。すると
「春雨スープを作ってあげるわ。美味しいわよ」
なんて優しい言葉になる。

ちょこちょこっと作って出してきた。
手早く作ったのに、スープにはこくがある。
表面にうっすらと鶏の油が浮いており、透明になった春雨は
スープをたっぷりと吸い込んでいる。スプーンで春雨を取り分け
ることはできないので、春雨を食べる時は箸を使う。
「これ、美味しいね」
豚肉を食いたいと思っていたことをすっかり忘れて、スープと
一緒に鶏肉を食べていた。

2011/1/5

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2011年1月 5日 (水)

亭主の好きなタイカレー

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俺が飯を食わないことを心配してくれている。
別に体調が悪いと言うのではない。「これが食いたい」「あれが食
いたい」という特定な食い物を思いつかないだけだ。腹が減った
ら適当に何かを食う。俺はそれでいいと思っている。
「ちゃんと食事をしないと駄目よ。タイカレーを作ってあげるからね」
タイカレーと聞くとすぐに「うん」と返事をする。
亭主の弱味を知っているから、飯を無理矢理食わせるためには
タイカレーを作る。

こんなカレーが出来てきた。
「なんじゃこれ?」
いつもとは違うタイカレーだ。タイでもこんなカレーを見たことない!
日本のカレーには絶対に入れるジャガイモがタイカレーに入って
いる。ジャガイモなんてタイ人の普通の家庭では使わない。
おかしなタイカレーだな?地方によってはこんなカレーを食うの
かな?
「タイでもカレーにジャガイモをいれるのかい?」
「アハハハ・・・・、他の野菜がなかったのよ」
ちょっと風変わりなタイカレーだがスープはいつもの味だ。

2011/1/5

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2011年1月 3日 (月)

タイ風焼うどん

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これはタイ風焼うどんで、タイ語ではパットウドンと呼んでいる。
うどんに似たものはタイにもあるが、「饂飩」そのものはタイの庶民
の生活にはないので「うどん」はタイ語でも「ウドン」になっている

これはウチだけで通じているタイ語だから、タイでは多分通じない
か説明が必要でしょう。
居酒屋で食った焼うどんを真似たもので、醤油味をナンプラに変え
たからタイ風となる。

以前は饂飩なんて日本人相手のバンコックのスーパーにしかなか
ったが、最近では田舎でも高級スーパーに行けば饂飩を買
えるよ
うになった。作ろうと思えばタイでも焼うどんを作れる。
これと同じ物をタイで食ったなら、日本人は和風のタイ料理、日本
人にも合うタイ料理と感じるだろうな。違った気候の中で食うと同
じ物でも違った味を感じるから不思議だ。
同じ物をタイ人が食ったなら、タイ風の日本料理、タイ人にも合う
日本料理なんて感じるかもしれない。
ヌチャナートが食って気に入った料理だから、多分他のタイ人の
口にも合うだろう。
タイの東北部で出される、ヤキソバはやたらと甘い。
このように塩っぱい麺の炒め物はタイ人には新鮮な味かもしれない。

2011/1/2

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2011年1月 2日 (日)

タイ風お節料理

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見てください、これがタイのお節料理です。
「へぇー、変わってる。なんだか辛そう!」
なんて本当にタイのお節料理だと信じてしまう人がいるかもしれな
い。お節料理なんてタイにはありません。

これは蒲鉾を使ったタイのサラダ、立派なタイ料理です。
蒲鉾はないが、似たような魚の練り製品がタイにはあります。
そんな練り製品のサラダを紅白の蒲鉾に取り替えたのがこの
料理です。正月にこんな料理を出すと日本人はお節料理と
勘違いしちゃう。普通の蒲鉾料理だと思って摘むと
「ひぇー!辛ぇー!」
飛び上がってしまいますよ。これはタイ人が辛いと言うくらい
辛くしてあります。お屠蘇の酔いがいっぺんに飛んでいきます。

日本では正月を旧暦で祝っていた。明治になって新暦が導入
されると、新暦で正月を祝うようになり
、旧暦で正月を祝うこと
はなくなった。一部の地域では旧暦の正月に祝い事をするが、
それはその地域の伝統とか風習とされている。

中国人も新暦が導入されると新暦で正月を祝うが、彼等の本当
の正月は旧暦の正月を春節として
祝う。

新暦がタイに導入されたのは日本とほぼ同時期だ。
それと同時に新暦の新年を祝う習慣ができ、この時期に帰省
ラッシュが起こるのは日本と同じだ。

どの民族でも伝統的に持っている正月を大切にする
彼等の正月は新暦の4月に行われる水かけ祭りソンクランだ。
この時期はすべてのタイ人が酒を飲み、酔っぱらって狂ってしまう。
ソンクランこそタイ人にとって神聖なお祭りなんだ。

中国系住民がタイに増え、経済的実権を握ると中国人の正月、
春節も祝うようになる。春節をタイ
人は祝わないが、街は春節
ムードになる。
だからタイ人は都合三つの正月をもっているこ
とになる。
正月と言えば日本では特別な意味をこめた料理が作られる。
数の子を食って子孫の繁栄を願い、昆布を食って喜びが多い
ことを願う。そのようなお節料理がタイ
にあるかと思ったが、
そんなものはタイにはない。
帰省した親類、友人との再会を喜び、酒を飲み、宴会を繰り
広げる。酔っぱらい運転の事故が多い
のも日本と同じだ。
いつもと同じに見える料理を食っている。
正月にしか食べない、作らない特別な料理はタイにはない
が、正月には料理の種類が多い。俺たち
にはいつもと同じ
料理に見えるが、いつもより高価な肉や魚、素材を使って
いるのかもしれない。

2011/1/1

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2011年1月 1日 (土)

パットムウ 豚肉の炒め物

P1170315pct13

俺はこの料理をパットムウと呼んだが、ヌチャナートは別の名前で
呼んでいた。パットムウとは違うらしいのだ。
どちらの名称でも日本語なら豚肉の炒め物ということになる。
大量のニンニクと一緒に豚肉を炒めてナンプラで味付けしたもんだ。
写真を見て「なんだ、簡単な料理じゃないか!」なんて思うだろう。
簡単そうに見えて、いざ作って見ると難しい料理だ。
ニンニクに焦げ目をつけずにカリッとしたまま肉と炒めるにはコツ
がいる。炒めた肉にナムプリックをかけながら食べる。
唐辛子の辛味と狐色になったニンニクの香りが食欲をそそる。
辛いからタイ料理は苦手と言う人でもナムプリックの唐辛子を少な
めにすれば食べられる料理だ。

2010/12/30

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