もやし炒めと蛇
俺はもやしを生で食わないがタイ人はもやしをよく生で食っている。
あの生臭い豆のにおいが俺は気になるので食わない。
タイの屋台で料理を注文すると、よく洗ったのかどうか分からない
生野菜ともやしをプラスチックの笊に入れてだす。
一度洗ったら、もう洗わないから、道路の埃と一緒に野菜やもやし
を食べることになるが、そんなことを気にしていたら、タイでは食事
ができない。俺は生野菜は食べるが、生もやしは食べない。
屋台で出される冷蔵しないもやしは根の部分は茶色く変色している。
それをタイ人はなんの問題もないような顔で食べている。
茶色くなった根を親指と人差し指で千切って食べている人も見た。
俺はヌチャナートが食べるだろうともやしを買ったが、もやしを食
べない。もやしは何かの料理と一緒に食べるつけ合わせのよう
なものらしい。例えば焼魚と一緒に生もやしは食べない。
硬い表現だと規則というか、生もやしを食べる時の習慣があるみ
たいだ。カレーライスで言うと、福神漬みたいなもんかな?
冷蔵庫に置いても生もやしは長持ちしない。
それを炒めてくれた。真っ黒な仕上がりだ。
俺はその色を見て笑ってしまった。
「あらっ?何を笑っているの?」
俺はその質問に答えず黙って味見した。
すると思いのほかよい味がする。この中にも唐辛子が入っている。
ピリッとした辛さがある。この辛さが食欲を刺激する。
これはタイ版のもやし炒めだろう。
俺がタイ語で「もやし」と言うと、タイ人の耳には「蛇」に聞こえるよ
うだ。
「蛇炒めなんて言ったら、タイ人は驚くわよ」
ヌチャナートは俺の癖、発音の間違いを知っているから笑ってい
る。
2011/1/29
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