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2011年2月28日 (月)

鶏と卵のゲテモノ考

ゲテモノとは何か?日本とタイの食文化の違いから見てみよう。
世の中には食える物が沢山ある。食える物が食い物とは限らな
い。食える物の中で俺たちが「食い物」と認めているものだけが
食い物なんだ。
例えば昆虫やミミズだって食べられるから「食い物」だが、俺たち
は昆虫やミミズは食い物とは考えていない。だから俺たちは昆虫
やミミズを食べない。昆虫を食べる国民とか民族は昆虫を食い物
と認めている。昆虫を食べないのは日本民族の文化で、昆虫を
食べるのは異なる民族の文化だ。食文化の差をどちらが進んで
いるとか遅れているという尺度で測れない。
昆虫とかミミズというのは極端過ぎるからもっと身近な食い物を
例に取ろう。

日本人はウナギをよく食べる。タイ人はウナギは食べないから、
タイ人にとってウナギを食べる日本人が不思議な存在に見える。
鯰を日本人はあまり食べないが、タイ人は鯰をよく食べる。
個人的経験だが、はっとするようなタイの美人が真っ黒な鯰の
黒焼きを食べるのを見て俺は不思議な感じに囚われた。
俺達にとって食い物でない鯰をあんな上品な美人が食べている!!!!??

日本人は鮫を食べるが、鮫なんてタイ人は絶対に食べない。
食べない理由は「人を食う鮫を食べるなんて気持ち悪い」と言うこ
とだ。でも高価なフカヒレスープはタイ人も旨いと言って食べる。
矛盾しているけどこれを笑ったり軽蔑してはいけない。
これが文化なんだ。

鶏の卵をどのように食べるか日本とタイで比較すると文化の差が
見えてくる。どのような卵なら食べるのか?
食べない場合はそれをゲテモノと考えるかどうか見た。

これはあくまでも一般的な例で比較している。もちろん例外もある。
例えば日本でも昆虫を食べる地域があるが、多くの地域では昆虫
を食べないので日本人は昆虫を食べないと定義する。
そのような定義の仕方で考えてもらいたい。

生卵
日本人は食べるし、ゲテモノとは考えない。温かい飯に卵をかけ
る「卵かけご飯」を日本人は美味しいと感じる。
タイ人は生卵を食べないので、「卵かけご飯」はゲテモノ食いと考
える。俺がタイ人の前で「卵かけご飯」を食べたならタイ人は気持
ち悪い食べ方と感じるだろうな。

半生卵
白身の一部がやっと固まりかけ、ふにゃふにゃ状態の卵
日本人は食べないし、ゲテモノとも考えない。タイ人は食べるので
ゲテモノとは考えないし、美味しい食べ方と考える。
この卵にナンプラや醤油を入れると美味いのだが、日本人はこん
な食べ方をしない。

ひよこが殻の中で孵化しかかっている卵
日本人は食べないし、ゲテモノと考える。タイ人は食べるので
ゲテモノとは考えない。

半熟卵
日本人は食べるし、ゲテモノとは考えない。タイ人は食べない、
ゲテモノ食いと考えない。

殻のまま焼いた卵
日本人は食べないが、ゲテモノとも考えない。タイ人は食べるの
でゲテモノとは考えない。

固茹で卵
日本人もタイ人も食べるし、ゲテモノとは考えない。

卵焼き
日本人もタイ人も食べるし、ゲテモノとは考えない。

茶碗蒸
日本の茶碗蒸とタイの茶碗蒸では味付はちがうが、茶碗蒸は日
本人もタイ人も食べるしゲテモノとは考えない。

ひよこ
日本人もタイ人も食べない。ゲテモノとは考えない。

成鶏
日本人もタイ人も食べる。

完全に熱が通った卵は日本人もタイ人も食べるのがわかる。
半熟卵辺りで日本人とタイ人の差が微妙になる。
鶏の卵を日本人もタイ人も食べるが、食べ方によってゲテモノと
考えたり考えなかったりするのが見えてくる。

鶏の卵なんて食べない民族もある。
「卵なんて鶏の尻からでたウンチみたいなもんだ。あんなもんを
食うなんて考えられない」とその民族は考えるのだな。
これも理解できる。

こう見てくると、ゲテモノなんて蔑む考えは偏見なんだな。
食べられる物を「食べ物」「食物」と考えるかどうかの文化の差な
んだ。世の中にゲテモノという食い物はない。
俺たちに取ってゲテモノは他の民族では美食だ。
海鼠がよい例だ。日本人は海鼠を食うが、タイ人を含めた多くの
民族は海鼠を食べない。

2011/2/25

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2011年2月27日 (日)

豚の尻尾

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中国人がやっている店に豚の尻尾があった。
俺はタイで豚の尻尾を食ったことがある。
その尻尾は網で焼いたものだった。
水分が飛び、肉が固くなっている。
骨についた肉を齧りとりながら食う感じだった。
ゼラチン質が多く余り美味しいとは思わなかった。

ヌチャナートが豚の尻尾を求めた。
そんな不味いもん、買わなくてもいいのにと思っていた。
ヌチャナートが食うので俺も食って見た。
この豚の尻尾は煮てあった。
肉も柔らかであんがい美味しく食べられる。

これなら俺も受け入れ可能だ。

2011/2/25

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2011年2月26日 (土)

高菜の漬物を使ったタイ料理

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我々にとって漬物っていうのはご飯のおかずだ。
現代の日本の食事において、漬物は脇役的存在で主役は肉や魚
に譲っている。その漬物がタイ料理になると主役に抜擢されてしま
う。

豚のバラ肉があった。俺はこれを中華風にして食べる積りだった。
ヌチャナートは冷蔵庫をあけて豚バラ肉を見つけて、ある料理を
思い出したようだ。
「このお肉とあの漬物でトムチュートを作るわ」
俺に同意を求めている。あの漬物と言うのは高菜のことだと分
かった。俺はバラ肉を中華風にする積りだったから、返事をため
らった。
「美味しいわよ。トムチュートでいいわよね」
こっちの返事なんてどうでもいい。無理矢理トムチュートにする積
りだ。気迫に押されて「うん」と同意してしまった。

高菜と豚バラ肉のトムチュートを作り始めた。
においでいつものあの味だなと分かる。
漬物を煮るなんて発想は日本人にはない。
逆にタイ人は漬物を生で食べると言う発想がない?
漬物と言うのは保存食であって、生食するものではないとタイ人
は考えているのかもしれない。

料理が出来上がった。
俺が肉から食べるのを見て
「お野菜、食べなさいよ。体にいいのよ」なんて言う。
高菜を食うと、柔らかになっている。
漬物を煮ると、こんなにも柔らかになるのだ。
独特なにおいが漬物にあるが、そのにおいも飛んでしまう。
気が進まない料理だったが、食べ始めるとどんどん食っていた。

2011/2/22

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2011年2月25日 (金)

餅のつけ焼きにナンプラを

俺が子供の頃、餅に醤油をつけながら焼いて食った。
醤油をつけながら焼くので俺たち子供はつけ焼きと呼んでいた。
餅を焼いていると醤油が焦げる香りがする。
その香りを嗅ぎながら、餅が焼けて膨れるのを待っていた。
待っている時間がとても楽しかった。
膨れた餅を醤油につけると、餅はぺちゃんこになる。
ぺちゃんこになった餅をまた網に乗せて焼く。
これをニ三度繰り返してから食べる。

ヌチャナートが餅を食いたいと言い出した。
俺は子供の頃に食べたつけ焼を思い出した。
「そうだ、つけ焼にしよう。タイ人が食べるのだから醤油ではなく
て、ナンプラでやろう」
俺は素晴らしい案だと思っていた。そう思うでしょ?
餅にナンプラをつけて焼き始めると魚臭いにおいが立ち込めた。
「くせぇーな!ちょっと待っていればこのにおいも消える。待ってろ、
美味い物ができるから!」
餅が膨らんだ。得意になってヌチャナートに差し出した。
「なーに、これっ!塩っぱいだけよ!」
そんな馬鹿な?そんなはずはない!
俺も味見した。確かに塩っぱいだけだ。
醤油なら焦げた醤油の香りが残っているのに、ナンプラには
そんな香りがない。餅のつけ焼は醤油に限る。

2011/2/22

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2011年2月24日 (木)

大羽鰯とチリソース

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大羽鰯の干物があった。それを見て、ヌチャナートがなんとか言っ
た。「干した魚」と言ったのかな?「鰯」とだけ言ったのかもしれな
い。傍に大羽鰯の干物があったので、すぐに何を言いたかったの
か分かった。
「サミイはこの魚、好きでしょ?」
確かに俺の好きな魚だ。俺は魚を余り好まないが、大羽鰯の干物
を焼いたものは好きだ。いつも美味いといいながら食っている。

この魚の盛付を見てもなんとも思わないだろうな。
俺には驚きなんだ。というのはタイ人はあまり盛り付けに拘らない。
魚の頭が右だろうと左だろうと、腹が上でも下でも気にしない。
日本人は盛り付けに気を使う。
偶然かもしれないが、大羽鰯の三本とも日本人が考える魚の盛り
付けになっている。
魚が焦げすぎだと思うだろうな。
この位、焦がさないとタイ人は焼けたと思わないようだ。
どうしてだろう?
不衛生なタイの環境ではよく焼くことが安全につながるのか?
このくらい、焦がした方が美味しいと感じるのか?

魚の身をほぐしてチリソースをつけて食べる。
チリソースと言ってもウチの場合タイ風のソースだ。
俺はアメリカ風のチリソースでも美味しく食べられると思うが、
ヌチャナートはアメリカのチリソースが嫌いだ。美味しくないという。

辛味があると大羽鰯がぐーんと美味くなる。
俺は魚の身を食べるのに、ヌチャナートはワタが美味いといいな
がら食べる。俺一人で大羽鰯を食べるとワタの部分は残っちゃう
だろう。魚好きな人はワタが美味いと言うな。

2011/2/21

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2011年2月23日 (水)

糠漬に山葵醤油

胡瓜の古漬けを醤油につけて食べていた。ヌチャナートも同じ物を
味見した。
「この醤油に山葵を入れると美味しいと思うわ」
美味しいかもしれないが、漬物を山葵醤油で食べるという習慣は
俺にはない。なんでこんな発想が生まれるのか考えた。

トンカツ、コロッケ、カレーライスしか洋食を知らない世代の人間
にとって洋食とはトンカツソースをかけ
て食うもの、つまり
洋食=>トンカツソースという図式が出来上がっている。

ここ10年くらいの間にいろいろな和食がタイで普及した。
本格的和食の店やカツ丼、ラーメン、焼鳥、たこ焼き・・・・を食わ
せる店などもある。そんな和食の中でも寿司や刺身がタイ人の
注目を集めている。多くのタイ人にとって和食と言うのは寿司や
刺身だ。だから日本人が洋食=>トンカツソースと連想するよう
に、タイ人は和食=>山葵醤油という連想が
起きる。

胡瓜の古漬けは日本の料理だ。日本の料理は山葵醤油で食べ
るもんだ。従って古漬けも山葵醤油で食べるのが正しい食べ方と
タイ人は考えるのだろうな。

俺の推定は間違っているかもしれない。醤油だけでは物足りない、
なにか刺激がほしい。和食でも少量ながら唐辛子やマスタードを
使うがそのような料理はタイでは普及していない。
タイの庶民にまでよく知られている和食の刺激物はなんと言って
も山葵だ。山葵醤油がないと和食と思えないのかもしれない。
日本の漬物だから山葵醤油で食べましょうと言うことになるの
かな?

日本人には古漬けを山葵醤油で食べる文化はないから、そんな
食べ方をしないだけだ。古漬けを山葵醤油で食って見ると、それ
ほど不味くない。いや、美味いよ。

2011/2/20

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古い糠漬とタイ人の味覚

古い糠漬とタイ人の味覚

近所の八百屋の店先に胡瓜の糠漬けが置いてあった。
いつもタイ料理だし漬物もタイ風の漬物パクドンばかりなので、俺が和食を欲しがっているとヌチャナー

トは気を使ってくれた。
「日本のパクドンがあるわよ。これ食べるでしょ?」
胡瓜の糠漬をタイ人が見ると日本のパクドンと言うことになる。
なるほどね。これがタイ人の感覚なんだ。
「いらないよ」
「買いましょうよ」勝手に糠漬を手にとって買ってしまった。
”俺がいらないと言う物””俺が興味がない物”だったので冷蔵庫に入れたまま忘れていた。

ヌチャナートは冷蔵庫の中の糠漬を発見し、味見をしている。
糠漬は古漬けとなり酸味が増えている。
「酸っぱいわ。日本のパクドンはお酢を入れるの?」
「入れないよ。古くなっただけだよ。まだ食べられるよ」
「タイのパクドンも古くなると酸っぱくなるわ」
「同じだよ」
古漬けをそのまま味見して”腐っていない、まだ食べられる”こと
を確認したがまだ不安そうだ。切った古漬けをそのまま食べると
酸味が強いが、醤油の旨味が加わると甘味がでてくる。
「どうだい?」
「こっちの方が美味しいわ」
醤油をつけながら食べる古漬けの方が美味しいと言う。
俺も久し振りに食う糠漬を味わって、「こんな味だったのか」と糠
漬の味を思い出していた。
「ねぇー、この醤油に山葵を入れると美味しいと思うわ」
糠漬けに山葵醤油ね・・・・・・?うーん?俺はうなってしまった。
タイ人の味覚は日本人の発想から離れている。
醤油に七味唐辛子をいれることもあるから、山葵だって美味い
かもしれない。しかし、俺は久し振りに食べる糠漬けなので香
辛料なしの標準的な食べ方をしたかった。
何も入れない醤油だけで古漬けを食べた。

2011/2/20

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2011年2月22日 (火)

醤油のスープ

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こんなスープを作ってくれた。いつもはナンプラで味付けするのに
今日は醤油で味付けした。醤油で味付けした和食のスープは
「お吸い物」と言われる。同じ調味料を使っているのだが、タイ人
が醤油を使うと「お吸い物」とは違う味になる。
お吸い物というのはその名のとおりスープを吸うものであって、
具材はほんの少しだけお飾りでいい。
目で見て味わうのがお吸い物なんだな。
タイ人が作る醤油味のスープは野菜を沢山入れる。
目を楽しませるというよりも野菜を食べる実用的意味が強い。
料理に対する日本人とタイ人の姿勢の違いがこの醤油のスー
プに見える。

2011/2/19

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2011年2月21日 (月)

烏賊の沖漬とワイン

ヌチャナートは烏賊の沖漬が気に入ったらしい。
「好きなんだね」
「そうね、美味しいんだもの。」
俺はヌチャナートが気に入るとは思っていたが、こんなにも気に入
るとは思っていなかった。
今日も沖漬をタイの香草と一緒に混ぜた。
これを英語で表現すると烏賊のタイ風サラダだろうな。
日本語じゃ烏賊の沖漬と香草の和え物となるかな。

白ワインと一緒に烏賊の沖漬を食べている。
烏賊の沖漬は日本の料理なんだが、それにちょっと手を加えて
完全なタイ料理にした。ワインとタイ料理の組み合わせなんて
おかしいと思うだろうな。
この組合せってタイではお洒落と思われている。
ワインは税金だか関税でタイでは高価になっているだけのことだが、
高価な物=高級品というイメージは日本もタイも変わらない。
高価なワインは高級品だからワインとタイ料理の組合せはお洒落
なんだ。足の長いグラスでワインを飲むのは格好いいと思われて
いる。

2011/2/11

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2011年2月19日 (土)

タイの筍料理

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最近は何が食いたいとか、絶対にあれを食うというのがなくなった。
出された物を食っているうちに、「何を食おうか?」と考えるのが面
倒になった。
「この肉、何と一緒に料理する?」
「・・・・・」答えようとしても案がない。
「筍?バナナ?・・・?」なんて素材の名前をあげる。
そこまで言われたなら、何を食べるか考えなくてはいけない。
「バナナ」
バナナと言っても完熟した甘い果実ではない。未熟果を使う。
「あら、ごめんなさい。バナナはなかったわ。筍でいい?」
嫌だ、駄目だと言ってもどうしようもない。筍にした。

ちょこちょこと筍料理を作って出してきた。
美味いけど、辛い料理だ。
これがタイの田舎の普通の料理なんだ。
俺は日本の米と一緒にこれを食べているが、タイ東北部の人々
は餅米とこの料理を食う。甘味が強い餅米とこの料理を食べた
方が美味しいかもしれない。

2011/2/15

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2011年2月18日 (金)

アスパラのタイ風炒め物

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俺が大好きなグリーンアスパラの炒め物を作ってくれた。
アスパラのタイ語を直訳すると「外国の竹の子」となる。
この場合の「外国の」というタイ語は日本語で言えば「南蛮の」
「天竺の」「唐の」と言う単語の使い方に似ている。何処の国か
分からないが、遠い異国の風変わりなという意味に近いので
はないかな。

緑のアスパラを鶏肉と炒めただけだ。
ナンプラや牡蠣油で味付けしたからタイ料理ということにしよ
う。これには唐辛子が入っていない。安心して日本人が食べ
られるタイ料理だ。辛い料理だけがタイ料理ではない。
辛くない料理も少数派だがある。

2011/2/13

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2011年2月17日 (木)

便秘に効く焼そば

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「焼そばにするわよ」独裁者が一方的に宣言する。
「うん」か細い声で返事をする。
焼そばと言うのは肉、野菜と一緒に麺を炒めるのが普通だ。
「お肉は入れないわよ!」
「・・・・・・」
肉のない焼そばなんて食ったことがない。
「なんか肉を入れないの?」おそるおそる尋ねた。
「入れないわよ!野菜をちょっと入れるだけよ。美味しいわよ!」
独裁者がおっしゃる。しぶしぶ承知をする。

スーパーで買ってきた中華風麺のことをセンミーチンと呼んでいる。
これを炒め始めた。日本のインスタントラーメンに入っていたけど
使わなかった粉末スープやナンプラで味付けをする。
「できたわよ。これで食べてね」
出された焼そばを見ると、肉は入ってない。野菜は玉ネギだけだ。
小さな器に唐辛子と酢をいれたナムソムをだした。
この唐辛子入りナムソムを焼そばにかけて食べる。
酢の酸味が油こさを隠してくれる。唐辛子の刺激で食欲がでる。
「ナムソムをかけて食べると、便秘に効くのよ」
肉が入ってない焼そばだが、いい味に仕上がっている。
「あたしね、タイの焼そば好きじゃないわ」
「パットメーコラートのことかい?」
「そうよ。甘くて美味しくないわ」
俺もパットメーコラートは甘すぎて好みに合わない。
名物だからと思って注文するのだが、一口食べていつも後悔し
ている。

便秘に効く焼そばなんてありっこない。効果があるのはナムソム
の方だ。だからと言って酸っぱくて辛いナムソムを飲むわけには
いかない。ナムソムを焼そばにかけると、麺が美味しくなり、酸
味のお陰で通じがよくなるということだ。

2011/2/12

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2011年2月16日 (水)

食べ物と健康広告2161

食べ物と健康の関係を広告の中に見ているとあることに気づいた。
例えばタマネギを食べると視力が向上するとしよう。
タマネギの視力向上効果について書いてある雑誌は雑誌Aだけで
あって雑誌BやCにはないようだ。いつかゆっくり調べてみよう。
疑い深い俺は本当にタマネギが視力に効果があるのなら雑誌Bや
Cでも取り上げるはずだなんて考え
る。或はA社で取扱った記事は
他社では取扱わないという出版業界の慣行でもあるのかな?

朝バナナブームの時はどうだったかな?特定の出版社からしか
朝バナナ関連の記事はなかったか?本当に朝バナナが効果があ
るのなら、あちこちの出版社が取り上げても不思議ではない。
こちらも調べてみよう。

「ゆほびか」誌 2011年04月号 マキノ出版

切って半日干すだけの「干し野菜」で減塩、減オイルなんて広告が
あった。広告の中では野菜は特定されていない。
詳しい内容は本を買って読んでください。

「壮快」誌 2011年04月号 マイヘルス社・マキノ出版

天然の降圧剤を新発見
血圧を下げる食べ物ベスト5
タマネギ酢を朝晩おちょこ一杯飲んだら175ミリの血圧が135ミ
リに下がり歓喜

「わかさ」誌 2011年04月号 わかさ出版

花粉症のくしゃみ・鼻水がピタリ止まるアレルギー体質克服法
・ミントガムで鼻水が緩和!

うーん、チュウインガムは飲み込むものではないので食い物にし
てもいいのかな?でも口に入れるものだから、食い物に分類して
いいな。ミントガムで効果があるのなら、ミントの強い歯磨きでも
効果があるかも???なんて俺は考える。

「健康365」誌 2011年04月号 ㈱エイチアンドアイ

先月に続いて今月もビルベリーエキスが緑内障・黄斑変性の特効
食なんて記事があるけど、ビルベリ
ーなんて八百屋で買えないし、
そのエキスは薬みたいなもんだ。ビルベリーは食い物だがそのエ
キスは「美味い」と言いながら食う物にはならない。

朝鮮ニンジンの果実が尿もれ、頻尿に効果があると書いてある。
朝鮮ニンジンの果実なんて八百屋
で気軽に買えないから、これ
も対象外だ。

「ニチニチ草」が欧米の脳の薬で云々という広告だが、これも食
い物ではないから外そう。

2011/2/16

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パットノーマイ 炒めた竹の子

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竹の子の味にヌチャナートは拘る。好きな素材だから味に五月蝿
いのかもしれない。日本で売られている竹の子はお気に召さない
らしい。輸入されるタイの缶詰の竹の子なら許せるらしい。
タイ料理の素材店に行くと、必ず竹の子の缶詰を買う。
これも缶詰の竹の子で作った料理だ。
辛い料理なんだが、旨味も強い。こんな辛い料理は日本人の好み
の味から逸脱している。しかし複雑な香りと旨味が交じり合ってい
るので、つい「美味い!」と思ってしまう。
飯に乗せるとちょっと辛味が弱まり、辛味以外の味を感じる。
辛い辛いと思いながら、食事が進んでしまう。
俺は辛さで汗を流しながらこれを食べた。

2011/2/11

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2011年2月15日 (火)

今日も名無し

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最近、変な料理を作るようになった。見かけない料理なので料理
の名前を聞く。
「名前なんてないわよ」
要するに適当に煮込んだだけなんだ。

醤油を煮込むにおいがしていた。いつもはナンプラのにおいだか
ら、それだけでもウチでは変わったにおいだ。
煮汁を味見すると牛丼のような味がする。豚肉だから豚丼という
ところかな。生姜と玉ネギが入っている。醤油で味付けするとこの
くらい塩辛くしないと旨味がでない。和食は塩分が多いなと実感
する。黙ってこの変てこな料理を食べているとヌチャナートが声を
かける。
「唐辛子いる?」
俺はこれを和食だと思って食っていた。
唐辛子と言われて面食らった。
「和食に唐辛子?」
和食を食っているのかタイ食を食っているのか分からなくなった。

2011/2/10

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2011年2月14日 (月)

ゲンウンセンヌア 牛肉と春雨

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これも俺の好きな料理だ。味の浸みこんだ春雨がいいんだ。
多くのタイ料理はフォークとスプーンで食べる。
ウチにもフォークとスプーンはあるが、余り使わない。
いつもステンレスのレンゲを使っている。
レンゲなんていう食器は、日本ではラーメン屋しか使わない。
ステンレスのレンゲなんて日本のラーメン屋では使わないが、タイ
の屋台などではよく使っている。レンゲとスプーンの使い分けが
タイにはあるみたいだ。ちゃんとしたレストランでは西欧型のスプ
ーンを出し、屋台ではレンゲを使う。ウチのレンゲは買った物もあ
るが、タイで売っているクノールスープについて来たレンゲも多い。
俺は無料のおまけがついた物が好きなので、レンゲのおまけがつ
いたクノールスープを買うことが多い。

和食や洋食と違ってタイ料理はあらかじめ食べやすい大きさに切
ってあるので、ナイフは必要ない。レンゲがあれば食うのに不自由
はない。フォークも使うことがない。いつもレンゲ一つで飯を食って
いるが、春雨の場合はレンゲでは食えない。
料理屋ならフォークで食うことになるが、ウチで食う料理だ。
格好とか体裁なんて気にしない。
日本人から見るとレンゲと箸というおかしな組合せで春雨を食う。
その春雨の食べ方なんだが、日本人なら器から箸で春雨を摘ん
でそのまま口に運ぶでしょう。これをタイ人は下品な食べ方と見
る。箸で春雨を摘んでレンゲに乗せて、レンゲを口に運ぶのが上
な食べ方なんだ。

ヌチャナートは自分の好みの味付にした。いつもは俺に合うよう
に唐辛子を控えめにする。
この料理にはタイ人向けに唐辛子が入っている。
「辛いでしょ?」
「うん」
「あたし向きの味にしたのよ」
この味をそのまま日本人に出したなら、食えないかもしれない。

2011/2/9

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2011年2月13日 (日)

揚物の油を切る

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このような料理は世界中どこに行ってもある。
ナンプラで味付をしておいて揚げるのがタイ風の唐揚だ。
唐揚を網や紙の上において出す。こうすることで余分な油が切れ
て揚物が美味しくなる。
こんな光景は日本では珍しくないが、タイでは余りみかけない。
焼魚を敷き紙にのせて売っているのを見たことがある。
ヌチャナートは揚物を網や紙に乗せて油を切ることを日本に来て
から学んだみたいだ。
「こうすると油が切れて美味しくなるわね。いいねぇー」
なんて言っていた。
見落としがちなこんな小さな点に気をつけていると、いろいろな
発見がある。

2011/2/8

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2011年2月12日 (土)

パットメー タイの焼そば

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俺はタイの焼そばが食いたくなった。
「焼そばを作ってくれよ」
こんなものならちょこちこと作ってしまう。
ありあわせの肉とキャベツだけの簡単な焼そばだ。
レモンを絞りながら食べる。焼そばと酸味はあうな。
「サミイはあたしが作るものを何でも美味しそうに食べてくれる
のね。」食べたいと思ったものを直ぐに作って出されればどんな物
でも美味しくなる。

2011/2/11

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間に合わせ料理

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コンロに鍋が置いてある。蓋を取ると豚肉が煮えていた。
これを温めて食べるのだと思っていた。
ヌチャナートはキャベツを切って豚肉に加えて洗面所に行った。
洗面所から声がかかる。
「サミイ!コンロに弱火をつけて!」
コンロに火をつけてパソコンに向かった。
タイ料理のにおいがしてきた。
出来上がった料理を見ると、わけがわからない料理だ。
「この料理の名前はなんて言うの?」
「名前なんてないわ。適当に作ったんですもの」
そうかもしれない。要するに手近にある材料で作った間に合わせ
料理なんだ。
「辛いわよ!」
最初は辛さを感じなかったが、だんだん辛味を感じ出した。
タイ料理って間に合わせ料理にも唐辛子が入るのだ。

2011/2/8

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2011年2月11日 (金)

パッカパオのはずが

俺はなんとなくパッカパオが食いたかった。あの香りと辛味が好き
なんだ。でも作っている時の刺激臭は格別だ。
俺が「パッカパオを」と言ったのに、「パッカパオはなんだかんだ」
と言う。
「美味しいキャベツがあるわよ」
俺も野菜をもっと食わなくてはいけないとは思っている。
こっちの返事も待たずに、勝手にキャベツを取り出して料理を作
り始めた。こんな料理が出てきた。

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タイのキャベツ炒めと言うところかな。
「野菜ばっかりで、肉は少ないわよ」
それでいいのだと俺は思っていた。ナムプリックを加えながら食
べている。キャベツの芯を取らずに炒めている。
固い芯の部分は後からゆっくりよく噛んで食べるために皿の横
に集めておいた。
「あら、そこを食べないの?タイ人はそこが好きなのよ」
好みの差があるようだ。
芯の部分は固いが甘味があるのでタイ人は好むのかな?

2011/2/7

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2011年2月10日 (木)

青いニンニク

Aoininniku2051

近年になってニンニクの消費量は増えているが、俺たち日本人は
あまりニンニクを食べない。腐りにくい野菜だ。食べるのを忘れる
と緑の芽が出てくることがある。緑の芽を食っても毒にはならない。

ウチの場合、ニンニクと唐辛子をナンプラに入れたものを多用す
る。ニンニクの切断面は白いが日が経つにつれて、ナンプラの色
が移って茶色になる。更に日が経つとニンニクが青くなることが
ある。
写真の下の方に薄く青づいたニンニクがあるのに気づくだろう。
初めて青くなったニンニクを見た時は驚いた。
「あら、なんでもないわよ。ナンプラに入れると青くなることがある
のよ」ヌチャナートは驚いた様子もない。
青くなったニンニクも毒はないそうだ。

2011/2/5

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2011年2月 9日 (水)

鯵の塩焼 タイ版

Ajishioyaki2051

塩焼が焦げているのはご愛嬌として許してくれ。
俺が注目して貰いたいのは魚の切り方なんだ。
頭と尻尾がない。食べない所は切り捨てるという合理的な考えな
のかもしれない。日本人の目から見ると、なんとも憐れな姿だ。

新鮮な鯵があった。まずは叩きにして食った。
残りはナンプラなどに漬け込んだ。
漬け込む前に塩が入りやすいように身に切り込みを入れる。
そして頭と尻尾を切り落としてしまう。

切り落とした尻尾はどうしたのかわからない。多分捨てただろう。
頭の方は出汁をとるのに使っていた。
エコだ環境だと言う意識はヌチャナートにはない。
「美味しい魚の出汁が取れるのだから、捨てることはないわ」
素材を無駄にしないという主婦感覚なのだ。

ナンプラで漬け込んでおいた鯵を焼くと、新鮮な鯵に塩を振って
焼いたものとは違う複雑な味がする。深みのある味になっている。

2011/2/5

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2011年2月 8日 (火)

パットメー タイの焼そば

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なんとなく焼そばが食いたくなった。暫く焼そばを食っていない。
「焼そばを作ってくれないかな?」
「焼そば?麺は何を使うの?」
俺はビーフンを選んだ。
自分が食いたい物だから、自分でビーフンをお湯に入れて戻した。
後はヌチャナートにお任せだ。
手早く、麺と肉、野菜を炒めて出す。

レモンの絞り汁をかけて、ナムプリックと一緒に食べる。
これはタイの味だ。

2011/2/5

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2011年2月 7日 (月)

偏見で作った味

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こんな料理が食卓に出てきた。俺は一口だけ食べて首を捻った。
「この味は何だ?」
不味いのではない。むしろ旨い味だ。
それでも何かがおかしい?
「これはタイ料理かい?」
「違うわ。日本の料理よ」
「日本の?・・・・・?」
これは日本の味じゃない。でもタイの味でもない。

どうやらこれはタイ人が考える日本の味らしいと推定した。
日本の料理をあまり食べていないヌチャナートにも、日本の料理
はこんなものという偏見のような概念ができあがっている。
俺たち日本人もタイ料理の味ってこんなもんという偏見のような
概念がある。その概念はタイ料理は唐辛子と香草が沢山入って
いると言うものだ。唐辛子と香草を沢山入れて辛くすればタイ料
理になると日本人は考える。そんなものをタイ人に出しても、
タイ人は辛い日本の料理と感じてしまう。

この料理は偏見で作った味だ。
こんな場合、日本語には「無国籍料理」という便利な言葉がある。

2011/2/3

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2011年2月 6日 (日)

椎茸のスープ



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椎茸を沢山買ったので椎茸料理が続いている。
「茸のスープ、食べるでしょ?」
「うん」
今日は椎茸をどっさり入れたスープだ。
スープには椎茸の旨味がどっさりでている。
ベランダのレモングラスを採ってきてスープに入れる。
コブミカンの葉も加える。
こうするとタイの香りができる。

2011/1/30

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食べ物と健康2021

何を食ったら健康によいという広告を見ている。
最近は生姜が健康によいと言う広告が目に入る。
生姜と健康ブームが起きるのかもしれない。

「夢21」誌 2011年3月号 わかさ出版

グルコサミンがひざ痛によいという広告があったが、グルコサミン
という名前の食物はないからこれは外そ
う。

「安心」誌  2011年3月号 マキノ出版社

やせたい人は今すぐ飲みなさいショウガ紅茶
64Kg 20Kg 16Kgの減量に成功!
三重あごすっきり!
便秘、むくみも速(○囲み文字)解消!

「酒かす」は悪玉コレステロール値を下げ高血圧、糖尿病、シワま
で効く百薬の長だ!

「はつらつ元気」誌 2011年3月号 芸文社

尿もれ ひん尿 残尿にショウガ灸が効く
膀胱ポカポカ!下着サラサラ!
夜のトイレと排尿困難も改善!

花粉症の鼻水、鼻づまりすっきり!
「薩摩のなた豆」

アカシアポリフェノールが糖尿病によいとか網膜出血が止まる
とか書いてある。でもこれも食物そのもの
ではないから対象か
ら外す。

2011/2/2

 

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焼鳥と唐辛子

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こんなタイトルを見ると焼き鳥屋で七味唐辛子をかけて焼酎をあお
る姿を想像するだろうな。ここで言う焼鳥はタイ風の焼鳥つまりガ
イヤンなんだ。
俺はいつも思うのだが、タイ人は盛り付けに工夫しない。
綺麗に見せて食わせてしまうという考え方がないんだ。
鶏を焼いたら、食べやすい大きさに切ってどさっと出すだけだ。
同じ出し方でも日本人なら元の姿に並べて出す。
「家庭料理だからそんなことしなくてもいいのよ!」とヌチャナート
は思っているのかもしれない。皿にどさっと置かれたガイヤンの
写真を撮っても美味しそうに見えない。
そこで赤い唐辛子を登場させることにした。
こうするとちょっとは見かけがよくなる。
写真を見ればわかるように、唐辛子と言っても七味ではなくて生
の唐辛子を使っている。それにナンプラ、生ニンニク、タイの小さ
な紫玉ネギを加えた。
ガイヤンにこのソースをかけながら食べるといいんだよ。

旅行でタイに行ったなら、屋台でガイヤンを注文して冷たいビー
ルと食ってみな。夜風に吹かれながら食べると美味しいよ。

2011/1/30

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2011年2月 5日 (土)

ワカメスープ タイ版

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海藻をタイ人は食べないみたいだ。海岸地帯のタイ人なら海藻を
食べるのかもしれないが、少なくとも東北部のタイ人は海藻を食
べない。
日本から既製品のワカメスープを持っていったことがある。
それをタイ人に味見させたら、美味しいと言っていた。
彼等が美味しいというのをそのまま信じてはいけない。
美味いと感じなくても、只で味見させてくれる人の気持ちを考え
て、つまりお世辞で美味しいと言っていることが多い。
本当に美味しいと感じているのかどうかは、彼等の食べ方、表
情から判断しないといけない。ワカメスープの場合、どうやら美
味しいと感じていたようだと判断した。

俺は何かの目的でワカメを買った。買ったワカメを冷蔵庫にしま
ったら、ワカメを買ったことも忘れていた。当然、何のためにワカ
メを買ったのか目的も忘れている。

ヌチャナートがスープを作るが、何のスープがいいか聞いている。
冷蔵庫にワカメがあったのでワカメスープを作って貰うことにした。
「ワカメを食べると通じがよくなるんだよ」
なんて言いながらワカメを渡した。
”通じがよくなる”なんて上品なタイ語があるはずだが、俺はそん
な表現は知らない。”糞が出る”と極めて直接的表現で伝える。

このワカメは茹でてから塩漬けにしたものだ。
ほんの少しだけワカメを取り出した。
「あら、そんな少しでいいの?」
これを水で戻すと大きくなることを知らないようだ。
暫くするとワカメが大きくなっていた。
「ちょうどいいだろ?」
「そうね」
味見をしてちょっと塩を加えた。
なかなか良い味になっている。
海藻を知らないタイ人でもこの味なら受け入れるなと思いながら
ワカメスープを飲んだ。

2011/1/30

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2011年2月 4日 (金)

ヌアソムとカジキ

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牛肉の赤味でヌアソムを作っている。俺は牛肉で作るネムは好き
なんだが作ってくれない。ヌアソムもネムの牛肉の醗酵食品だ。
ネムを作るには薬を使うがヌアソムは薬は使わない。
どちらも家庭で簡単に作れるのだが、ヌチャナートはヌアソムの
方が好きらしい。最近は旦那が好きなネムを作らず、ヌアソムし
か作らない。牛肉に塩、ニンニク、ご飯粒を入れて醗酵させてか
ら焼いて食べる。

日本人は目で食べるという。食事には見た目の美しさが大切と
日本人は考えるので、盛り付けや皿
や器まで配慮する。
タイ人はそんなこと気にかけない。口で食って美味ければ、盛り
付け、器なんて問題外だ。
ネムは明るい赤に仕上がるが、ヌアソムは黒くなる。
見た目が悪いので、俺はヌアソムを食べたがらないのかもしれ
ない。
「ヌアソムも食べてね」
いつもは食べないのだが、今日は味見をした。
ちょっと酸味がでていて美味しい食べ物だ。今まで食べなかった
のは見た目の悪さで食べなかった偏
見だ。食ってみればこれも
美味いもんだ。写真の右上にある白い米粒が見える料理がヌア
ソムだ。

ヌアソムの隣にある黒い物はカジキをナンプラで漬け込んでおい
て焼き上げたものだ。醤油に漬け込んでおいたマグロを焼いた
ヅケヤキと同じだ。生のカジキを見て、
「これをナンプラに漬けておくと美味しくなるわよ」
と言いながら買ってきた。これは保存食でもある。
それに忙しい時は焼けば食べられるので手抜き料理にもなる。

2011/1/30

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2011年2月 3日 (木)

タイにはない料理

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これは搾菜を炒めたものだ。
「この料理の名前はなんていうの?」
「パットパクチュチュイよ」
「えっ?・・・・・・!」
「名前なんてないわ。野菜を炒めただけよ」
塩抜きをした搾菜を炒めただけの簡単な料理だ。
このまま食べると塩辛いが温かい飯と一緒に食べると塩味が丁度
よくなり美味い。唐辛子の辛味がいい。これを飯に乗せて、これだ
けで飯を何杯もお代わりできる。

「この野菜、タイ語でなんて言うの?」
「知らないわ」
「えっ?」
「だってタイにはないもの」
「そんなことないよ、タイの市場にあるよ」
俺はタイの市場で搾菜を見た気がする。確か、薄汚い場所に搾菜
はあったと記憶している。この漬物は中国人の食べ物だから、タイ
人はあまり気にかけていないのかもしれない。

いくら搾菜をタイで見たことがなくても、食い物だと分かる。
ちょっと味見をすれば、どうやって食べると美味しいと想像つく。
それで作った味だろう。

日本人だって、タイに住めば、タイの野菜を使って和風のおひたし
を作り鰹節をかけて美味しいなんてやるだろう。それと同じだ。

2011/1/30

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2011年2月 2日 (水)

竹の子の千切り

竹の子はタイにも沢山ある。採り立てのタイの竹の子もよい香りが
する。俺達が知る竹の子は土の中から顔をだしたところを採るか、
まだ土から顔を出さないうちに採る。
そのような竹の子の他に、タイの竹の子は茎から横にでるものが
あるらしい。根を傷めるとか何か一定の条件が揃うと茎の横から
竹の子が出るらしい。茎から地面に平行に芽が出ている竹を見
たことがある。そのような芽を採取するのだろうか?

俺達が手に入れることが出来るタイの竹の子は缶詰だ。
料理にもよるが、竹の子を千切りにする。
その時、日本人は包丁で竹の子を千切りにするが、タイ人は包丁
を使わない。フォークで竹の子の表面をこすってタイ人は千切り
を作る。こうして千切りにした方が美味しいと考えているみたいだ。
写真じゃ分かりにくいかもしれないが、これは缶詰の竹の子をフォ
ークで千切りにしたものだ。

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ちょっと似たような例にソムタムを作る時の青いパパイヤの千切
りがある。簡単に千切りに出来る道具もあるのだが、彼等はそん
な道具を使わない。包丁でパパイヤの表面を叩いてから、表面を
削いで千切りを作る。そんなまどろっこしいやり方に俺はいらいら
する。パパイヤを千切りにする道具が市場で売られている。
「これを使ったらどう?」俺は千切りの道具を買って来てタイ人に
渡す。
「こうやったほうが美味しいのよ」太さがどうの、切り口がどうのと
ケチをつけて、道具を使おうとしない。小さな屋台では客の注文
に応じてパパイヤを包丁で千切りにしている。
しかし、大きな店ではそんなことをやっていたら客の注文をさばけ
ない。
「この店のソムタムは美味しいのよ」なんて言っている店の奥では
千切りの道具を使っているのをタイ人
は知っているのだろうか?
評判が大きくなると、その店がパパイヤをどうやって千切りにし
ているかなんて問題にしないところが面
白い。

2011/1/29

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2011年2月 1日 (火)

辛そうなソース

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これを見ると、日本人は「辛そうっ!」って驚く。
見て想像したとおり、辛いですよ。実に辛いソースです。
辛いんだが、旨味があるから、思ったほど辛くないんです。
俺が辛くないと言っても、タイ料理を食べつけない日本人には辛い
のだろうな。これを肉にも魚にもつけて食べる。
これがタイ料理の基本的な味ではなかろうか。
日本人の食事でこのソースに相当する物はなんだろう?
辛そうなタイのソースに似た日本のソースに、山葵醤油とか生姜
醤油というのがある。でもそれらは用途が決まっており、肉にも魚
にも使う基本の味にはならない。
俺達の食文化にはタイの辛そうなソースに相当するソースはない
ようだな。

2011/1/29

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タイの烏賊の沖漬

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烏賊の沖漬というのは日本ではかなり一般的なのだが、タイには
ないらしい。海岸地方にはあるのだろうが、海から離れた場所で
育ったヌチャナートは沖漬を知らないようだ。だが待てよ。
沖漬って保存食だから海で作って山岳地帯で販売することも可能
だ。そうすると、烏賊の沖漬ってタイにはないのかもしれない。

烏賊の沖漬を見た時、「これってヌチャナートの好物になるな」と
思って買った。ちょっと味見をしてヌチャナートは沖漬が気に入っ
た。そうすると、すぐに烏賊の沖漬をタイ料理にしてしまった。
ミントの葉を烏賊の沖漬と一緒に食べるなんて日本人の発想に
ない。

こんな食べ方を日本の漁師さんが見たら、腰を抜かしちゃうかな?
香草の香りと烏賊の旨味が合う。
「へぇー、こんな食べ方もあるんだ!」と吃驚する。
意外と美味いよ。

2010/1/30

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軍鶏のスープ

P1170606pct13

丸ごと軍鶏を買ってきて、それを無駄にすることなく全部食べてしまう。
スープを取るなんて当たり前だ。
椎茸、長葱を加えたスープが出てきた。
表面には油が浮いている。
ラーメン屋のスープ見たいだ。油が浮いた部分を口に入れると火傷し
そうに熱い。このような何でもない味、珍しくない味って飽きがこない。
基本的な味なので、何処の国の人にも受け入れられる味だと思うな。

2011/1/29

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