ゲンウンセンヌア 牛肉と春雨
これも俺の好きな料理だ。味の浸みこんだ春雨がいいんだ。
多くのタイ料理はフォークとスプーンで食べる。
ウチにもフォークとスプーンはあるが、余り使わない。
いつもステンレスのレンゲを使っている。
レンゲなんていう食器は、日本ではラーメン屋しか使わない。
ステンレスのレンゲなんて日本のラーメン屋では使わないが、タイ
の屋台などではよく使っている。レンゲとスプーンの使い分けが
タイにはあるみたいだ。ちゃんとしたレストランでは西欧型のスプ
ーンを出し、屋台ではレンゲを使う。ウチのレンゲは買った物もあ
るが、タイで売っているクノールスープについて来たレンゲも多い。
俺は無料のおまけがついた物が好きなので、レンゲのおまけがつ
いたクノールスープを買うことが多い。
和食や洋食と違ってタイ料理はあらかじめ食べやすい大きさに切
ってあるので、ナイフは必要ない。レンゲがあれば食うのに不自由
はない。フォークも使うことがない。いつもレンゲ一つで飯を食って
いるが、春雨の場合はレンゲでは食えない。
料理屋ならフォークで食うことになるが、ウチで食う料理だ。
格好とか体裁なんて気にしない。
日本人から見るとレンゲと箸というおかしな組合せで春雨を食う。
その春雨の食べ方なんだが、日本人なら器から箸で春雨を摘ん
でそのまま口に運ぶでしょう。これをタイ人は下品な食べ方と見
る。箸で春雨を摘んでレンゲに乗せて、レンゲを口に運ぶのが上
品な食べ方なんだ。
ヌチャナートは自分の好みの味付にした。いつもは俺に合うよう
に唐辛子を控えめにする。
この料理にはタイ人向けに唐辛子が入っている。
「辛いでしょ?」
「うん」
「あたし向きの味にしたのよ」
この味をそのまま日本人に出したなら、食えないかもしれない。
2011/2/9
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント