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2011年3月31日 (木)

いずみ鯛の塩焼

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日本ではティラピアという名前は余り知られていないが、ティラピア
は淡水に住む鯛に似た魚だ。
ティラピアと言うとアマゾンに住む獰猛な肉食魚ピラニアと勘違い
する。関係者が知恵を絞ってイズミ鯛と呼ぶようにさせ、その名前
の方が定着している。
タイ語ではパーニンと呼んでおり、タイでは何処でも簡単に手に入
る魚だ。

この魚はどうやらタイから輸入されたものらしい。
その証拠に尾鰭が切り落とされているのに注目して貰いたい。
日本で養殖されたものなら尾鰭を切り落とさずに流通する。

パーニンを見ると、ヌチャナートは嬉しそうに沢山買った。
こんな魚を何匹も買ってどうするの?なんて思うかもしれない。
ウチでは塩漬けにして保存食にするから心配は要らない。
食べたい時、必要な時に取り出して食べる。タイ人の知恵だ。
大震災、原発事故後の日本ではこのような保存食を家庭で作る
ことが必ず見直される。

まだ漬け込んでから何日も経っていないし、気温も低い。
「タイなら、直ぐに酸っぱくなるのに、日本じゃならないわね」
醗酵して酸っぱくなった魚は長期保存が可能だ。
そんな魚を唐揚にして売っている屋台もある。

今日は焼いて食べることにした。適度に塩味がきいている。
ガピと一緒に潰した生唐辛子のペーストをつけながら食べる。
これもなかなか楽しい食べ方だ。

2011/3/29

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2011年3月29日 (火)

鶏肉のタイ風炒め物

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この料理はパッカパオガイと呼ぶタイ料理だ。
暫く、これが出てこなかったのはハーブがなかったからだ。
新鮮なハーブを手に入れたので作ってくれた。
鶏肉を炒めながら、またいつもの口癖が始まった。
「日本の唐辛子は煙がでるのよ。タイの唐辛子の方がいいわ」
日本の唐辛子と言っても、中国からの輸入品だ。
国産の乾燥唐辛子なんてあるのかな?
あっても数グラム入りの小袋に入ったものしかないと思う。
少なくとも100グラム単位で買わないとウチでは間に合わない。
料理のたんびに小袋をあけるなんてやっていられない。

本当にタイの唐辛子は煙がでないのか?
そんなことはないと思う。唐辛子を焙煎する場合、タイ人も屋外で
焙煎している。
パッカパオを作っている料理人がクシャミをするのを目撃している。
いくらタイの唐辛子と言っても加熱すれば煙は出る。

料理の好き嫌いは味より香りで決まることが多い。
この香りは俺の好みに合っているが、好まない人もいるだろうか?
もちろんタイ料理だから辛い。
「辛くない?大丈夫?」ヌチャナートは心配してくれる。
「いや、辛くないよ。」
唐辛子の辛さって耐性ができるのだ。
多くの日本人が激辛とみるこんな料理を何事もないかのように食
べている。この料理は酒の肴にもなると思ったが、タイ料理を知ら
ない人には辛すぎて無理かな?
俺には酒と相性がいい料理だと思うんだけどナー。
辛さを消すために酒を飲んで飲みすぎると大変だな。

2011/3/28

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2011年3月28日 (月)

タイの保存食

車掌が「次はウエノー」と停車駅の案内をした。
「上野なの?」
「そうだよ」
「市場へ行きましょうよ」
市場と言うのはアメ横のことだとすぐに分かった。
アメ横の雰囲気はタイの込み合う市場の雰囲気に似ている。
その雰囲気が気に入ったのか、食材が安く手に入るのが嬉しい
のか、タイの食材を買う楽しみなのか
、理由はともかくヌチャナ
ートはアメ横が大好きなのだ。途中下車してアメ横に向かった。

日本の市場では手に入りにくい蛙、スッポン、ティラピア、ハーブ
などなどが並んでいる。豚肉の切り方も日本の切り方とは違う。
タイの市場で見るのと同じ、切り方をしている。
そんな形を見るだけでも俺には面白い。
ここへ来ると自分の国で食べている食材が手に入るのでいろいろ
な国の人がやって来る。タイ人、中国人だけでなくアフリカ人も何
かを買い込んで嬉しそうに笑っている。
「あら、これ安いわ」
「これ買いましょうよ」
「あっ、これちょうどなくなっているのよ」
「これでなになにすると美味しいのよ」
なんて言いながらいろいろな食材を買った。
ヌチャナートは欲しいものを買う役で、俺は運び屋役だ。
だんだんと荷物が重くなるが、ヌチャナートは無頓着に買物を続け
る。

家に帰ると、戦争だ。
冷凍保存ができるものをより分けて冷凍する。
加工保存する魚や肉は身を切り分けたり、塩を振ったりする。
ただ単に塩を振るのではなくニンニクを入れたり、飯を入れたりす
る。いろいろな保存方法を食材により使い分ける。
伝統的なタイの保存食を作る知恵があるからできる。
この保存方法にも地域差があるはずだ。
ウチの保存食はタイ東北部で行われている物だと思う。

スーパーで惣菜を買って食事をしている日本の主婦にはこんな事は
できない。昔の日本には漬物など保存食を作る知恵が伝承され
ていた。福島原発事故、東北大震災で安全な食品を保存する必
要性が見直されるのではないかな。
日本でも地方ごとに食材の違った保存方法がある。
伝統的な保存食を作ることは食生活を豊にすることにもつながる。
買い込んだタイの食材を使って、保存食を作るのを手伝いながら、
こんなことを考えていた。

2011/3/28

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2011年3月27日 (日)

鯛の兜焼はゲテモノか

俺は脅かそうと思ってヌチャナートに鯛の兜焼を出した。
ヌチャナートは美味しいと言って、鯛の兜焼が気に入った。
まさかそんな物が気に入るとは思っていなかったからその後、
「魚の頭を買いましょうよ」と言われた時、何を言われたのか分か
らなかった。今では鯛の頭が安く売っていると、ヌチャナートはそ
れを買って来て兜焼にして食っている。
俺も鯛の兜焼は美味いと思っている。

白人は鯛の兜焼を出されると驚くようだ。
大きな目がこっちをみているようで、気持ち悪いと感じるらしい。
その気持ちは分かるよ。
鯛の頭は日本人、タイ人にとっては美味しい食材なのだが、白人
には気味の悪い食材となる。

豚の頭がタイの市場で売られている。
目をつぶっているのだが、大きな豚の頭がデーンと乗っているのを
見ると俺は恐ろしくなる。
そんなものを見てもタイ人は恐ろしいと感じない。
むしろ美味そうなんて感じているのではないか??

白人には鯛の頭はゲテモノになる。
俺は赤提灯で豚のカシラの串焼きを食っているのだが、豚の頭全体
の姿はゲテモノに見える。
ゲテモノなんて物は世の中にはないんだ。
自分達が食い慣れないものをゲテモノと呼んでいるだけなんだな。

2011/3/21

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2011年3月26日 (土)

パッカパオは駄目

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俺はパッカパオが食いたかった。
食うだけの人にとってパッカパオは美味い料理なんだが、作る人
は大変だ。唐辛子の煙と奮闘しなくてはいけない。
開放的なタイのキッチンでもパッカパオを作る時は換気扇を回さ
なくてはいけない。扉も窓も閉まった冬の寒い時期の日本では
換気扇を回すだけでは唐辛子の煙が室内に充満する。
「パッカパオ?作るの大変なのよ」
俺もそれは知っている。クシャミをしながら料理を待っている俺も
大変なんだ。扉も窓もあけ換気扇を回してパッカパオを作ってい
たら、風向きが悪かったのだろう通行人が大きなクシャミをした
ことがある。
「他の物を作ってあげるわ」

パッカパオの代わりにパットムウが出てきた。
これも俺が好きな料理なんだ。食っているうちに汗が出てくる。
「あら、辛いの?」
「いや、辛くないよ。丁度いい」
口の中は辛いと言う感覚はないのだが、体が辛さに反応して汗
をだす。タイ人が普通の辛さと感じる料理を昔は激辛と感じたで
あろう、今は平気で食べることができるが、体から汗が出るのを
止めることはできない。
写真の赤い部分が唐辛子だ。タイ人にとっては、ごくごく普通の
量なんだが・・・・・・。一本の唐辛子が入ったなら辛くて食べられ
ない人にはこの料理は無理だろう。

2011/3/24

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2011年3月25日 (金)

豆腐のスープ

俺達の豆腐の食べ方は冷奴、味噌汁が普通だ。
「豆腐があるけど、どうやって食べる?日本人は醤油をかけて食
べるでしょ。醤油をかける?」
「うーん、そうだな。トムチュートにしてくれないか?」
出されたのはこんなスープだった。
味噌汁とは違った美味さがある。
今までとは一味違ったスープが欲しい人にお薦めな料理だ。

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2011/3/21

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2011年3月24日 (木)

グルメ番組の美味い物

俺は作業をしながらテレビの音声を聞いていた。
「日本のテレビ番組で不思議なのはグルメ番組が多いことです」
と言っていた。確かにグルメ番組は多い。話をしているのはアクセ
ントから外人とわかった。
「朝、昼、晩とグルメ番組がある。」なるほどそうかもしれない。
「そして、ちょっと食べて"美味しい”と言っている」
そうなんだ。首を後ろに下げてさも感激したように美味しいと言っ
ているタレントが多いな。飲み物なら口に入れた瞬間に味や香り
が分かるけど、固形物の場合、噛んで見なくては美味しさはわか
らない。ちょっと口に入れただけで美味いと言っている。
「酸っぱい、塩っぱいという味は直ぐに分かるけど、美味しい味
はすぐにわからないものですよ」
おっ!俺と同じことを考えている。作業の手を止めて離れた場
所からテレビを見ると、インド人のコックらしい姿の男の話だっ
た。

ちょっと食って「これは美味い」と思ったタイ料理も幾つかある。
俺の経験ではそのようなタイ料理は少ない。
何度も食べているうちに美味いと感じるタイ料理の方が多い。

一口食って「これは不味い!」「これは食えない」と感じたタイ料
理、タイ食材もある。不味い味は直ぐに分かるが、美味い味は
直ぐには分からないもんだ。

例えばフランスのある地方で少量だけ作られているチーズをフ
ランスの一流シェフが美味いという。
それを俺達が食って本当に美味いと感じるようになるまでには
時間が必要だ。グルメ番組ではタレントがそんなチーズをちょ
っと食っただけで「美味しい!」なんて言っているが、あれは番
組の必要性からでる言葉で本心ではないと思う。

2011/3/21

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2011年3月23日 (水)

買い溜めは不要

大震災の影響で食品の買い溜めが起き、政府は必死に買い溜め
しないように呼びかけている。
今は被災地に物資を送り、被災者の生活を支える必要がある。

そんな政府の呼びかけとは裏腹にウチは普段から買い溜めをし
ている。災害に備えて即席麺・缶詰のような物を買い溜めしてい
るのではない。野菜・魚・肉でも何でもいいから安いものがあると
買い込んで保存食を作っている。

保存食を作ろうという意識は全くない。タイ庶民の普通の食生
活をやっているだけだ。
結果として保存食ができ、買い溜めしている。
あのタイの暑い熱帯の気候の中ではあらゆる物が直ぐに腐る。
食べ物を美味しく保存する知恵がタイでは今でも伝承されてい
る。ウチでは祖母、母から代々引き継がれてきた知恵を実行し
ているだけだ。近代になって発達した缶詰、瓶詰のような保存
食と違って、タイの保存食は機械もエネルギーも使わない。
保存食を作っている時、ヌチャナートの顔は輝いている。
「こうしておくと美味しくなるのよ」

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大漁だったのだろう小鯵が安かった。塩も振らずに乾燥させた。
今は寒くて空気が乾燥しているのでこんな方法でも干魚ができる。
ここまで乾燥すると保存が利く。
小鯵の干魚と唐辛子他をまぜてナムプリックと呼ぶ料理を作った。
これをあつあつのご飯に乗せると食が進むよ。

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日本の庶民の生活にもいろいろな保存食を作る伝統があった。
今こそ、伝統を復活させるべきだ。
家に保存食があれば、食品の買い溜めに走る必要もない。

2011/3/23

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大震災後の料理

その昔、中国人が米国人向けに英語で著した中華料理の料理本
を見つけて買った。野菜の切り方の説明の中に、小さく切ると早く
煮え燃料の節約になると書いてあった。
「これは凄い中国の知恵!」と俺は感激した。

日本は今、大震災と原発事故の影響で電気、油、ガスあらゆる
物を節約しなくてはいけない事態
になった。今朝の読売新聞に
省エネ料理のコツとして小さく切って加熱を短くしろと書いてあ
った。とろ火での長時間の加熱をやめ保温しておけば、ことこと
煮込むのと同じ効果が得られることも書いて
あった。

その記事を見て、昔読んだ中華料理の本を思い出した。
今の日本は冷暖房を1度だけ上下させると言った省エネではす
まされない状況だ。
徹底的節エネをしなくては東北を復興できない。

2011/3/23

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2011年3月22日 (火)

美味いという料理

俺はタイ人に連れられて高級料理店に行った。
英語のメニュウを渡された。
「お好きなものを注文してください」
その中に、朝顔の炒め物というのがあったので、それを所望した。
俺はそれが美味くて気に入ったのだが・・・・・・。
「今日、食べた料理の中で、貴方が注文した料理が一番安かった」
とタイ人に笑われた。
美味いと感じる料理は値段には関係ないのだ。

2011/3/17

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2011年3月21日 (月)

鶏フライの盛付

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鶏のフライを出してきた。
「これ、切って食べる?」
洋風に食べるなら、ナイフでフライを切りながら食べる。
あらかじめ切っておいて食べるのがタイ風の食べ方だ。
俺は洋風にナイフで切って食べる積りでいた。
どうしてか?別に理由はない。ただそのように食いたかっただけ
だ。漠然とナイフで切って食べると感じていた。
これを切るかと聞かれると、タイ風に食べる方が簡単で便利そう
な気がしだした。それで鶏のフライを切ってもらうことにした。
すると、こんな盛り付けになる。

日本人なら切って皿に盛る時、元の形を保ったまま盛り付ける。
盛り付けと味には直接の関係がない。
目で見て盛り付けが綺麗だと美味しそうと感じるのは日本人だ
けなんだろうか?食べ物を日本人は目で食うと言うから、盛り付
けの美しさを大切にする。
そんなことを気にしないのがタイ人だ。
これも食文化の大きな差だ。
食い方だって辛い唐辛子ソースをつけて食べる。
こんな辛いソースは日本人の嗜好にあわないが、タイ人の嗜好
にあっている。

2011/3/18

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2011年3月20日 (日)

ゲンノーマイ 筍カレー

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新鮮な筍が出回っている。筍が好きなヌチャナートはさっそく手に
取った。
「美味しそうね」そんなことを言いながら筍を買った。

鶏ガラがあった。
「これでスープをとると美味しいのよ」
俺はタイでよく見かける鶏ガラの唐揚を想像していた。
鶏ガラには肉なんてないように見えるが、けっこうついている。
ガラを唐揚にすると軟骨部分がコリコリして美味しい。
油が多いし、こりこり噛んでいるから鶏ガラを一個食うと満腹感
も得られる。俺の好きなタイのB級グルメだ。
「ねぇー、鶏ガラを買う?」
俺の想像は破られ現実に戻された。
「ああ、そうだね」

筍の皮を嬉しそうに剥いている。
新鮮な筍の青臭いにおいがする。俺はこのにおいが好きだ。
鶏ガラを出刃包丁で叩き切っている。
これで出汁をとったならガラを捨てるのかと思った。
「ヤナンがないけどいいわ」ぶつぶつ言っている。
最近は、近所でタイの食材の多くが手に入るがヤナンは売ってな
い。

鶏ガラは出汁をとったら捨てるのかと思ったら、捨てないで出して
きた。
「ガラも食べるのかい?」
「そうよ。タイ人は好きよ。歯のいい人は喜んで食べるわ。」
骨の周りの軟骨を齧るのは楽しい。

大地震で食べ物がない人もいる。食べられる鶏ガラを捨てるな
んて勿体無い。なんでも食べてしまうタイ人はえらいな。

2011/3/18

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2011年3月19日 (土)

不味いタイ料理の話

民族ごとに味の好みに一定の傾向がある。日本人が美味いと思っ
てもタイ人は不味いと言う食べ物
があるしその逆もある。
バンコックの何処其処の王宮料理のなになにが美味いなんて類
のグルメ話がある。あの辛くて香りの強いタイ料理で店ごとに違
う味の差を見分けられるのはタイに長年住み、タイ料理
を食い続
けた人だからできることだ。
旅行者がグルメ情報を頼りにそんな店に行っても、他の店との味
の差なんて見分けられない。
比較対象となる味を知らないのだから、○○より美味いなんて
いえない。
初めて食べるタイ料理を美味いと感じることもある。
俺にもそんな料理が幾つかある。
多くの人は辛さで舌が痺れて何を食っても味が分からなくなる。
はっきり言って旅行者には美味いタイ料理なんてよく分からない
のだが不思議なことに不味い料理と
いうのは誰にでも直ぐにわ
かる。

例えばパクチーが入った料理など、日本人には受け入れにくいタ
イ料理だ。俺達がパクチーをくさいと思っても、タイ人はその香りを
芳香と思って食っている。
俺もパクチーの香りが強烈で嫌だった。
パクチーの香りだけでタイ料理は駄目という日本人が多い。
分かるなー、その気持ち。今はパクチーの香りは全く気にならない。

美味いと思って食った後に、素材を聞いて震え上がった話もある。
例えば、食った肉は鼠とか蛙だった。腸の内容物、つまりウンチを
使った料理だったなんて話だ。
ある時、出された料理を美味いと思いながら食っていた。
その中に入っていた肉が蛙だとわかったら、それ以上は食えな
かった。
俺の偏見だとわかっているが、それはどうしようもない。

ウンチを使った料理の場合、作るところを見ていた。
汚い、不潔、気持ち悪いと思う前に、どんな味になるのか好奇心
が沸いた。「なるほど、こんな味か。」と納得したから、汚いともゲ
テモノとも思っていない。

バッタなど昆虫も試食したがあまり美味しいとは思わないな。
殿様バッタみたいな大きな昆虫は固い脚が口の中で当たって痛
かったからかな?
「この虫は美味しいよ」と言われた蛆虫も、何が美味しいのかわ
からなかった。そんな蛆虫をタイ人は何事もないような顔して食
べている。

屋台で焼きながら売っているフランクフルトみたいなイサーン風
のソーセイジも不味いな。原価を下げるために飯粒が沢山入っ
ているのと、たいてい醗酵が進みすぎて酸っぱくなっているから
味い。俺達が酸っぱくなった古漬けをそれなりに評価している
のと同じように、酸っぱくなったソーセイジ
をタイ人はそれはそれ
なりに評価しているのかもしれない。
でも俺には不味いソーセイジだ。
肉と飯粒の比率を考え、適度に熟成させたものなら絶対に美味
い。美味いイサーン風ソーセイジに出会ったこともあることをタイ
人の名誉のために記しておく。

東北部の町で売っている砂糖をどっさり加えたケチャップで炒め
たスパゲッティも不味いな。

これを読んでいる方の経験でタイで不味かった料理はなんだろ
う?
美味いと思って食ったら吃驚仰天の素材だった料理はなんだろ
う?
タイ人が美味しそうに食べているので、食べたら不味かったもの
はなんだろう?
そんな話を聞かせて貰えたら嬉しいな。

2011/3/1

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お握りの評価

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こんなお握りがあった。梅干とか昆布のお握りは安いが、マス寿
司、鮭寿司のお握りは高い。
俺達には安いお握りか、高い物かすぐに区別がつく。
お握りなんてあまり食べないヌチャナートには魚があるお握りと魚
がないお握りという区別しかできない。その魚が手をかけた寿司
だなんて思っていない。「すし」と表示されているが、読んでいない
か読めない。
ちょっと食べて「これはまずい」と言う。
なんでかなと思っていたら、「このご飯、酸っぱいのよ」と言う。
寿司だから飯は当然酸っぱい。ヌチャナートが期待していた、あ
るいは想像していた味と違ったのだろう。
これはタイ人の個人的評価であって、この写真の商品が不味
い、粗悪品ということではないことを強調しておく。
日本人には美味い、高級な食品でもタイ人から見ると高くて不味
い食品になってしまうのが面白い。

2011/3/17

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2011年3月17日 (木)

カステラとタイ人

ヌチャナートがカステラを食べている。
カステラの底には薄い紙がついている。
俺は紙を剥いでからカステラを食べ始めた。
紙を何処に捨てようか見回した。
「ヌチャナート、紙は何処に捨てたの?」
「・・・・?紙???」
「うん、紙だよ。これが紙だ。」
「あら紙なの?食べにくいなと思いながら食べちゃったわ」
「うーん・・・・・?」
あの紙の部分も甘いから食べ物だと勘違いしたのだ。

俺達もタイの食い物で似たようなことをしていないかな?

2011/3/15

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2011年3月16日 (水)

昆布出汁のスープ

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ウチの料理のことだから昆布出汁と言っても、分厚い昆布をことこ
と煮て出汁を取ったのではない。粉末のインスタントの出汁だ。
魚が好きなヌチャナートは、いつもカツオのような魚の出汁を使っ
ている。たまには違った風味が欲しくて昆布出汁を買った。

いつもいつもタイ料理なのでたまには昆布出汁を使って和風の
味にしようと考えてくれた。
「スープいるでしょ?」
「うん」
「味噌を入れる?」
「入れない」味噌汁は塩分が高いので避けることにしている。
味噌が入らない汁物、つまり澄まし汁を作る積りらしい。
汁物のことをタイ語でナムスップと言う。
澄まし汁もタイ人から見るとナムスップになる。
味噌というタイ語はないから味噌汁はナムスップミソとなる。
言葉から受ける感じというのは不思議なもので、「澄まし汁」と言わ
れれば、「赤い漆塗りの器に入った汁物だな」と感じる。
ナムスップと言われると「澄まし汁」でない別物のような感じになる。

泥葱と生椎茸の澄まし汁だ。作った本人は和風に作った積りなん
だが、俺にはタイのナムスップにしか見えない。味の方は、まあま
あ和風の味になっている。
この澄まし汁が和風かタイ風かは別に、味の方は合格です。

2011/3/10

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食事の作法とか盛付

食事をする場合英国にはテーブルマナーというものがある。日本
にも作法というのがある。
伝統的な懐石料理などでは沢山の作法、決まりごとある。
それらの作法とか決まりごとは余りにも日常的なので、そんなこと
があることすら俺達は気づかない。
例えば茶碗は左手で持つことになっており、右手で茶碗を持つ人
はいない。それが余りにも当たり前なので、それを不思議と感じ
る日本人はいない。食器を手に持たない、食器を持ってはいけな
い国が多いから、食器を手に持って食べる日本人を見て、吃驚す
る外国人がいる。俺達は知らないうちに、何も考えないで日本の
伝統、習慣に従って飯を食っている。

伝統、習慣と言う俺達の基準からタイ人の食事をつい見てしまう
ので、彼等の食事は俺達の基準から外れてしまう。それでタイ人
の食べ方は汚いとか、手で飯を食べるなんて野蛮だなんて考え
ちゃう。タイ人だって日本人の食べ方を見て、無作法、下品と感
じているからお互い様だな。

懐石料理に相当するタイの料理は王宮料理だろうな。
王宮料理と称される店では王宮の作法、約束事に従って料理を
盛付て出しているのかもしれない。きっと決まりごとがあるはず
だ。でも残念なことに俺達にはそれが見えない。
食事や料理の約束事って王宮だけでなく、屋台や一膳飯屋にも
あるはずだ。こんなことに多くのタイ人は気づかないが、例えば
箸を縦に置くなんてものも約束事だ。

タイにも有るはずの約束事が俺達には見えないので、タイ人は
無造作に料理を盛付て出してくると俺達は誤解しているのでは
ないかな?絶対に誤解しているはずだ。
日本の料理ではありえないことだが、魚料理の場合、食べない
尾や鰭を取り除いておくなんてことをタイ人はする。
こんなことは注意して見ていないと見落としてしまう。
日本人は味付けを砂糖・塩・酢の順でやるが、タイ人はどうなん
だろう。
名前が分からないから、ぶっかけ飯なんて侮蔑的に呼んでいる
タイ料理がある。あれもぶっかける方法、作法があるはずだ。
飯の山の上からかけるのか、右半分にかけて左半分は白いご
飯のままにしておくのか?こんな所にも注意しながら見ている
と、タイ料理にも作法があると分かってくるはずだ。
こうして次第にタイ料理の深みにはまっていく。

2011/3/11

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外国人を知る店で

客がタイ人しか来ない店に俺が入って行き飯を注文する。
そんな店は俺に何も聞かないで注文された飯を作ってだす。
外国人を知っている店だと、話が違ってくる。
店員は俺が辛味に弱い日本人だとすぐに分かる。
「辛さ、どうします?」
たいていの日本人客は「辛くしないで」と注文する。
辛くしないとタイ料理の味のバランスが崩れてしまい、不味い料理
になった経験がある。
うっかり「辛くして」と言ったら辛すぎて食えなかった経験もある。
タイ人が感じる辛くない料理は美味しくないし、タイ人が辛いと感
じる料理だと食えないのでいつも「
普通にしてくれ」と頼むことにし
ている。タイ人から見て普通の辛さと言うのは、多くの日本人には
辛すぎる味だ。
「えっ?!いいんですか?」店員は俺の顔を心配そうに覗き込む。
「うん、いいよ」
俺が動じないので、店員も納得して普通の辛さの料理を持ってくる。
何事もないように俺が飯を食うのを見て店員は安心する。

2011/3/11

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生姜焼タイ版

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生姜焼きと日本で言えば、豚肉の薄切りを生姜で炒めたものを言う。
この料理の名前を聞くと、「生姜入り鶏肉の炒め物」ということだそ
うだ。簡単に言えば鶏肉の生姜焼ってとこかな。鶏肉の生姜焼が
あったって別におかしくない。
「うーん、生姜のいい香りがするわ。食べて御覧なさいよ」
たしかに生姜の香りが強く出ている。
日本で言う生姜焼きは醤油味だが、これはナンプラ味だからタイ
版の生姜焼きだ。

生姜焼きと言われて、この写真を見て何か違和感を感じる人がい
るかな?俺も出された時、違和感を感じた。
なんで違和感を感じるのか考えたら、盛り付けた器にあった。
俺達の生姜焼きは皿に盛るのが普通だが、この料理は丼に盛っ
てある。丼だから、鶏肉からでた汁が丼の底に溜まっている。
皿に盛った場合は汁が皿全体に広がるのでこんなに汁がでてい
るなんて気づかない。
なんだか焼き物ではなくて煮物料理のように見えてしまう。
家庭料理だから器とか盛り付けなんて気にしないのがタイ人な
のかな。

問題は味付けだ。生姜の香りと、唐辛子の辛味がちょうどいい。
食事の前につまみ食いをしちゃったため、あまり食欲が沸かな
かった。ちょっと食い始めると、辛味に刺激されてどんどん食っ
てしまう。食いすぎ、肥満、メタボ・・・・危険を感じて食べるのを
止めようとした。
「あら、それだけ残してもしょうがないわ。全部食べちゃってよ!」
俺はメタボを気にするのだが、主婦は旦那の健康よりも残り物を
気にする。

2011/3/10

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カオパットガピ

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タイ旅行した方がお土産にガピを持ってきてくださいました。
ご本人はこれが何でどのように使うのか知りません。
俺も見ただけではなんだかわからない。
市場の中で見つけた物らしいです。
「これなんですか?」と聞いたけど、タイ語の返事がわからない。
どうやら相手のジェスチャーから食品らしいと感じて買ってきたよう
です。

さすがタイ人です、ヌチャナートはひと目見て、ガピだとわかりまし
た。この手作りガピは工業製品のガピより美味しいそうです。
ガピで味付けしたカオパットを作ってくれました。

なんだか変なにおいがするけど、やたらと美味い飯をタイで食っ
たことがあります。
それがカオパットガピという料理でした。
「えぅ?!俺が大嫌いなガピを使ったの?!」
ガピを使った飯がこんなにも美味いのかと驚いた。
カオパットガピが美味いと俺がいつも言うので作ってくれたのだ。
タイで食った味とは違うが、これもいいね。

これを食うとあのくさいガピが好きだと言う人の気持ちがわかる。

2011/3/16

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食べ物と健康広告3161

何を食うと、何によいと言う食べ物と健康の関係の広告を見続け
ている。最近、そのような広告が減ったような気がする。
今までは椎茸とか牡蠣と言った特定の食べ物の名前をあげて、
その食い物を食うと肝機能を向上させるなど特定の効能を述べ
ていた。最近は特定の食品の名前をあげない傾向がでてきた。

「ゆほびか」誌 2011年05月号 マキノ出版
肉も魚も食べ放題!満腹ダイエットと言う広告があるが、どの食
い物か特定していない。

「壮快」誌 2011年05月号 マイヘルス社・マキノ出版
美味しい物を食べると脳が若返ると言っているが、何が美味し
い物なのか書いていない。

認知症を強力に防ぐ食品ベスト5
どの食品が認知症の防止に役立つのか本を買わないとわからな
い仕組みなっている。
以前は栗とか牛蒡とか特定の食品の名前が広告の中にあった。

新発見!ウナギには脳細胞を保護する特効物質が多く含まれ認
知症予防に有効など5本

<天然だし>に変えたら視力がアップ
血圧が正常化 緑内障 歯槽膿漏 ひざ痛が次々改善
天然だしと言っても昆布、カツオといろいろあるが、何からとった
出汁がよいのか広告にない

「わかさ」誌 2011年05月号 わかさ出版

うーん、この雑誌は先月号ではミントガムが花粉症によいと広告
していた。今月号は特定の食品をあげていないが、こんな広告
になっている。

まだ間に合う!花粉症のクシャミ・鼻水 目のかゆみがピタリと止
まる意外な身近な食べ物発見
どの食い物が花粉症に効くのか本を読まないとわからない広告
になっている。

「健康365」誌 2011年05月号 ㈱エイチアンドアイ

今月もビルベリーエキスが緑内障・黄斑変性の特効食なんて
記事がある。
ビルベリーは食い物だがそのエキスは薬みたいなもんだ。

「日本山ニンジンの葉」が血糖値、血圧を下げるらしいが、これは
我々が通常考える食べ物ではないから対象から外す。

ハナビラタケに抗ガン作用があるらしいが、これも八百屋などで簡
単に入手できるものではないので対象から外す。

2011/3/16

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これをつけてね

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食事の用意ができた。
「これをつけて食べてね」
器の蓋を取って見せる。真っ赤な唐辛子ソースが入っている。
「うん」
俺は何事もないかのように返事をした。そして赤いソースを見た。
この赤って全部唐辛子だよね。それを何でもない普通のことのよ
うに感じている自分がいるのに驚いた。
この唐辛子の量って、普通じゃない、半端じゃないよね。
「これをつけろ!」なんて言われたら、日本人は飛び上がって驚く。
見ただけで「辛そー!これは駄目!」と逃げてしまう。
唐辛子だから辛いソースだよ。旨味も強いからこれが食える。

料理の方は豚の脛肉を煮込んだものだ。
脛肉だからちょっと固い。この固い肉を赤い唐辛子ソースと一緒
に食べろと言うのだ。
噛んでいるうちに唐辛子の辛さと肉の美味さが出てくる。

いつもこんな料理、こんなソースで食事をしている。
それが普通の食べ方だから、もう辛くて口の中が火事になる感覚
もない。しかし、この唐辛子ソースをつけて食べると汗がでる。
汗を拭きながら食べている自分が滑稽だ。
この程度の唐辛子を食ってもタイ人は汗を流さない。

俺達には激辛でもタイ人にはごく普通の辛さなんだ。
普段はタイ料理なんて食べない日本人が「辛い料理が好き」だな
んてタイ人に言ってごらん。それをまともに受け止めたタイ人は、
タイ人から見て辛い料理を作ってくれる。
辛くて泣いちゃうかもしれないから、タイ人に「辛い料理が好き」
なんて言わないほうがいい。
「辛くしないで」というと日本でいう大辛になると思う。

2011/3/11

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2011年3月15日 (火)

大震災とタイの知恵

大震災の影響で食品の買い溜めが起きている。
買い溜めなどしなくとも、なんらかの食い物がウチにはある。
つまり普段からこつこつ買い溜めしているようなもんだ。
買い溜めと言うと、独り占めみたいな悪い印象があるが、安い時
に買って保存食にしたものがあるのだ

散歩がてらに買物にでた。
ラーメンなどインスタント食品の棚は既に空っぽになっている。
保存が利かない鮮魚は人気がないので残っている。

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秋刀魚を買ってきた。家に帰るとすぐに塩漬けにする。
新鮮なうちに塩漬けしたほうが美味しい。
いったん塩漬けにしてしまえば、後は長持ちする。
古くなればそれだけ醗酵が進み旨味がでる。
新しい物もそれなりの美味しさがある。

まだ浅漬けの秋刀魚を焼いた。
日本人はこんな美味しい秋刀魚の食べ方を知らない。
秋刀魚を美味しく保存する方法を知らない。
冷蔵庫もない時代から、タイの人々は魚を保存して食べてきた。
その知恵をヌチャナートは伝承している。
大震災にタイの知恵が役立っている。

2011/3/14

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箸は縦置きか横置きか

箸の置き方に大きな文化の差がある。タイでは箸を縦置きにする。
日本では箸は横置きだ。
こんなことは小さい時からの習慣だから、無意識のうちにやってい
る。

タイの屋台では中国風の太い箸を竹筒のような容器や箱に入れ
ており、客が勝手にとって使うシステムになっているから、タイ人
が箸をどう置くか観察できない。
一膳飯屋などに行くと、丼の上に箸を乗せてくることがある。
その時は俺から見て縦になるように箸がのせてある。
俺はそれを見て笑っていた。
日本人から見ると普段着のネェーちゃんか、おばさんがその店
のウエイトレスだ。
俺がにやにや笑っているので、ウエイトレス怪訝な顔をする。
「タイ人は箸を縦におくだろう。日本人はこう横に置くんだ」
なんて偉そうに説明する。
そんなことを考えたこともないウエイトレスは驚き、笑っていた。

多くの人はそんなことに興味を抱かない。
でも俺にはその小さな違いはとても重要な違いに思える。
その差は小さすぎるのでつい見過ごしてしまう。
今まで見えなかった差に気づくと戦慄を覚える。
その時の興奮が面白くて、他の人から見たら詰まらないことを俺
は観察している。

2011/3/9

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2011年3月12日 (土)

マ・マーのはずが

俺はマ・マーを食う積りだった。マ・マーと言うのはタイのインスタン
トラーメンのブランド名なのだが、これが普通名詞化してインスタ
ントラーメンの総称になっている。
今までは、タイの食材店に行かないとタイのインスタントラーメン
は手に入らなかったが、最近は普通のスーパーでもタイのインス
タントラーメンを売っているので簡単に手に入る。
もともとインスタントラーメンが好きな俺はタイのインスタントラー
メン、マ・マーをよく食べる。

俺が「マ・マーを食う」と言ったのに出てきたものは違った。
「なんだこれ?マ・マーのスープを使わなかったの?」
インスタントラーメンに添付されているスープではないので不思
議に思った。
「いつもサミイはマ・マーを食べているでしょ。飽きていると思って、
これを作ったのよ」
出された物は汁ビーフンだった。俺に気を使ってくれたのだ。
俺は黙って食べていた。
「不味いの?」
「いや美味いよ」
俺は心にもない嘘を言いながら思った。
これは確かに美味い麺なのだが、これは俺が期待していた味とは
違う。そうすると、面白くないという感情が先にでて、美味くないと
感じてしまう。でも作ってくれた人に悪いから「美味しい」と言ってい
る。

グルメ本や有名人、美人女優が美味いと言っているものは
「美味い物だ」「美味いはずだ」という思い込みが俺達の中に作ら
れる。そうすると猫も杓子もその料理を美味いと言う。

町のトンカツ屋のトンカツと一流シェフが作ったトンカツを黙って並
べて差が分かる人なんて少ない。一流シェフはテレビ出演、講
演などで忙しいから、実際には店で調理していない。
調理しているのは弟子か孫弟子だ。それでも一流シェフが居る店
で料理を食うと一流シェフが作ったものと勘違いして旨いと言う。

こうみてくると美味いとか美味くないというのは甘味、辛味、酸味
等のバランスが作り出す味覚の判断ではないようだ。
期待、思い込み、勘違いなど心理的要素が美味さを決める重要
な要素みたいだな。

2011/3/8

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2011年3月11日 (金)

唐辛子でダイエット

唐辛子が沢山入った辛い料理を食うと汗がでる。
こんなに汗がでるのなら、唐辛子を食えばダイエットができるので
はないか?そんな気がする。

美人女優とかスーパーモデルが唐辛子を沢山食べているなんて
話がでると、唐辛子ダイエットなんて
ブームが起きるのではない
か?

唐辛子で汗をだし、新陳代謝をよくして・・・・云々なんて医者が言う
かもしれない。それが事実なんだけど、俺がタイで観察したところ
では唐辛子ダイエットなんてありえない。
タイにも太った女がいる。俺よりも辛い料理を、俺よりも長い間食
っている。それでも太るのだ。
幾ら辛い料理でも食い過ぎれば太る。
太った女はいつも食っている。食事の量も多い。

最初のうちは辛くて飯を少量しか食えないから唐辛子ダイエットの
効果がある。そのうちに、辛味に慣れ、辛くても平気になる。
辛味が刺激になり、辛い料理をじゃんじゃん食うようになる。
うーん、唐辛子ダイエットなんて無理だな。

2011/3/11

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タイ風味の焼うどん

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焼うどんもウチではタイ風の味になってしまう。
味付はナンプラと牡蠣油を使うからだ。
「えーっ!醤油味じゃないの?ヘンなの!」なんて思うかもしれな
いが、これが美味いのだ。食べ方もタイ風でレモン汁をかける。
酸味があると味がしまる。ナムプリックと一緒に食べる。
調味料だけでなく、食べ方もタイ風でしょ。
肉も脂身が多い、豚の薄切り肉だ。
「脂が多い方が美味しいわよ!」たしかにそうだ。
「この料理、タイ語でなんて呼ぶのかね?」
こんな料理はタイにない。
「うーん、そーねぇー・・・・・・???」
ヌチャナートも考え込んでしまった。
「パットミーウドンかなぁー?」
「うーん、そうかもしれないわね」
こんな味はタイにはない。ウチだけの味だ。

2011/3/1

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2011年3月10日 (木)

南瓜のタイカレー

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「今度、南瓜をつかったタイカレーを作るわね」
「えっ?南瓜?」
「そう、南瓜よ。美味しいわよー」
南瓜を使ったカレーなんて聞いたことも考えたこともなかった。
俺は南瓜の黄色い色を思い浮かべた。
「黄色いカレーに入れるのかい?」
南瓜を黄色いカレーに入れても色合いが悪いだろうなと思いな
がら聞いた。
「違うわ。赤いカレーよ」
そうだろうな。話はそれだけで、すぐに南瓜のタイカレーのこと
は忘れていた。

「ねぇー、あのお店に寄りましょうよ。南瓜をちょっと買いたいのよ」
「・・・・・」
「南瓜でタイカレーを作るわ」
とうとう来たか。多分、俺の好みではないだろう。俺は覚悟を決め
た。「不味そう」「美味しくないだろうな」と思う料理を食わなくては
いけない時には覚悟がいる。

南瓜はカンボジアから来たから、カンボジアが訛ってカボチャに
なったという説がある。つまり南瓜は南蛮渡来の野菜なんだ。
ヌチャナートは楽しそうに調理を始めた。南瓜の種を取りながら
「南瓜のケーキも美味しいのよ」
「知っているよ。あれも美味しいね」

「日本語ではカボチャっていうのよね。カンプチアのことね」
なんて話しながら手を動かしている。
カンボジアのことをタイ語ではケメーンとかカンプチアと言う。
国の名前は時代によって変わる。
南蛮貿易が盛んだった頃もカンボジアと称していたのだろうか?
だんだん良い臭いがしてきた。
「ねぇー、味見してよ。唐辛子をもっと入れる?」
味見をすると、良い味になっている。
「辛さはちょうど良いよ。唐辛子はいらない」

出された南瓜のタイカレーを食べ始めた。俺はその味に期待し
ていない。一口食って見ると、南瓜の甘味がカレーの辛さを消
す効果があるのが分かった。
カレーが持つ鋭い刺激的な香りを南瓜が消している。
「これはいけるな!この味はいい」
意外な組合せと思ったが、実に相性がいい。

2011/3/9

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2011年3月 9日 (水)

猫のくしゃみ

ウチはタイ料理しか作らない。
飯の時間になると、唐辛子をいっぱい使った料理を作る。
唐辛子に熱が加わると有害だか無害だかわからないが刺激臭が
でる。このにおいを嗅ぐと必ずくしゃみがでる。

ウチの可愛い飼い猫のサダムフセインは俺と同じ部屋にいる。
俺がくしゃみをしてもサダムフセインはくしゃみをしない。

うーん・・・・猫ってくしゃみをしないのかな???
それとも我慢しているのかな?

2011/3/9

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牛肉の和風炒め物タイスタイル

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こんな料理が出てきた。俺はタイ料理だと思いながら食っていた。
「この料理の名前はなんて言うの?」
「牛肉の炒め物よ」
「えっ・・・・・?」
もう少し変わった名前かと思ったら素材と調理法を組み合わせた
単純な名前だ。
和食の場合、料理には綺麗な雅やかな名前をつける。
駅にある安い立ち食い蕎麦でさえ優雅な名前をつける。
例えば汁そばに生卵と海苔を乗せると”月見蕎麦”なんて言う。
生卵、海苔入り蕎麦なんて決して言わない。
タイ料理の中にも雅やかな名前をつけた料理もあるが、多くは
素材をどう調理したかが料理の名前になっている。
「これ、日本の料理よ」
「むむむ・・・・・?」
醤油で味付けしてあるからヌチャナートから見ると、これは和食
なんだ。でもなー、この辛さはなんだよ?
こんなに唐辛子が入った辛い和食なんてないぞ!
これがタイ料理か日本の料理かわからないが、食うと美味い。
「あら、美味しいわね」自画自賛だ。
作った本人が日本の料理だというのだから、この料理の名前
は牛肉の和風炒め物タイスタイルとしておこう。

2011/3/3

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2011年3月 8日 (火)

春雨と鶏肉カレー

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この料理をゲンウンセンサイガイと呼んでいた。
カレーと言っても黄色いインドカレーではなくてタイのカレーだから
味は全く異なっている。
「何にする?」朝食はどうするかと聞かれた。
「分かんないなー。何にする?」
「うーん・・・・。そうねー・・・・・?」
二人で「うん」「うん」言い合っていてもしょうがない。こういう時は
冷蔵庫を開ける。冷蔵庫に鶏肉があるので取り出した。
「これを食おう」俺の役割は其処までだ。後はヌチャナートが考え
る。任せた以上は出てきたものがどんな物でも食わなくてはいけ
ない。
「お野菜いれるでしょ?」
どんな料理を作るのか知らないのに、俺は無責任に答える。
「うん」
ちょこちょこと作って料理を出してきた。見ると春雨が入ってい
る。タイ料理はスプーンとフォークで食べるが、この料理は箸を使
った方が食いやすい。箸とスプーンという奇妙な組合せで料理を
食う。これは辛い料理だ。額から汗が出てくる。
俺の額から汗がでる時はタイ料理を食べつけない日本人には辛
すぎて食べられないかもしれない。

英米だったなら朝食はベーコン、エッグ、日本の朝食なら焼魚に
生卵なんて決まった形がある。俺が観察した範囲では、タイには
そのような決まった朝食の形がない。
朝からこんな辛い料理が出てくる。
こんな料理を朝から出されるので、タイ人と結婚した多くの日本
人はタイ料理を食べなくなる。

2011/3/3

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2011年3月 7日 (月)

鯵のタイカレー煮

中鯵をヌチャナートが買ってきた。これを酢でしめて食べるのかと
思っていた。最近、そんな食べ方が気に入っているようだ。
「酢でしめるのかい?」
「違うわ、タイ料理を作るのよ」
また俺が食べない野菜と一緒に蒸しあげる料理を作るのだと思っ
ていた。

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そうしたらタイカレーで鯵を煮込んでいる。
使ったタイカレーはレトルト物だ。レトルト物と言って馬鹿にして
はいけない。このタイカレーにちょっと手を加えただけで全く違う
味になる。これなら最初から作る手間が省ける。
ココナッツも既に入っているので、ココナッツの缶詰を空ける必
要もない。

手抜き料理みたいなものだが、味はしっかりしている。
強い香草の香りで、魚の生臭さが消えている。
これなら俺も食べられる。

2011/3/5

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きびなごの干物

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大漁で獲れすぎだったのだろう。きびなごがバカ安の値段で売って
いた。こんなにきびなごを買ってもしょうがないと俺は思ったが、
ヌチャナートは買うと言う。
きびなごを長いこと塩漬けにしておいて、忘れた頃に取り出して食
べるのだと思った。

「この魚に塩を振るの?」
「お塩なんていらないわ。このまま干すのよ」
塩を使わないで乾燥させると、乾燥する前に腐るのではないかと
心配した。今は空気が乾燥した寒い冬だ。きびなごは腐ることな
く完全に乾燥した。煮干のような仕上がりだ。
これを唐辛子などと一緒に潰すと美味しいナムプリックができる。

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今日は乾燥したきびなごを唐揚にして辛いソースをつけながら食
べることにした。

2011/3/5

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ヤムプラムックに蒲鉾

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甲烏賊を使った烏賊のタイ風サラダだ。
ヤムプラムックをヌチャナートが作った時、俺は美味いと思った。
これは日本にはない味、珍しい味だ。
「これは辛いけど、美味いから味見してください」なんて言ってご近
所さんに持って行った。
なにしろ日本人の舌に合わせていないタイの味覚そのままの味だ。
今、思うと、辛すぎて食べられなかった
と思う。

今日は烏賊の他に蒲鉾や偽物のカニも使った。
俺達日本人は俺がカニボコと呼んでいる偽物のカニは安物と位
置づける。でもタイの庶民にとってカニボコは高級品なんだ。
タイでのカニボコの値段は日本と同じかそれ以上する。

蒲鉾もカニボコもこうやるとタイの味になってしまう。
ベランダ菜園からとってきたミントで飾った。
鉢に植わっている時、ミントは青く見えた。
こうやって白い皿に乗せてみると、寒い冬だからミントの色はくす
んでいる。ミントも寒さに耐えているのだ。
もう暫くして暖かくなるとミントも元気になり青々とする。

2011/3/5

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烏賊の沖漬のタイ料理

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烏賊の沖漬はこのまま食べても美味しい。
タイ人が沖漬を食べる時はこんな食べ方をする。
「えーっ?こんなにニンニクを入れるの?」
そうなんです。これだけニンニクと唐辛子を入れないと美味しいと
感じないのです。日本ではこんなにニンニクを使うと嫌がられます
が、タイではみんなが同じような物を食べていますからニンニクの
においなんて誰も気にしません。男も女もむしゃむしゃニンニクを
食べています。
生のニンニクは男の食べ物みたいに日本では思われているけど、
タイでは美人も平気で生のニンニクを食べています。

大きな烏賊のワタがちょっと見えます。ワタはヌチャナートの好物
なんです。
沖漬というのは一種の塩辛です。
今の日本では塩辛といえば烏賊かカツオしかありませんが、タイ
にはいろいろな塩辛があります。市場で見かけるタイの塩辛はた
いてい見た目が悪くて、鼻をつまみたくなるいやなにおいがします。
これが琵琶湖の鮒寿司のような日本の熟れ寿司の原型なんだと
知っているから、俺は塩辛を買って来て味見をする。
この塩辛から江戸前寿司に発展していったのだと思えばタイの塩
辛に興味をもてるかな?
「この塩辛はどんな味がするんだろう」と想像しながら塩辛を市場
で見ているとわくわくします。

日本の烏賊の塩辛にニンニクと唐辛子を混ぜて食べて御覧なさい。
ニンニクと唐辛子は適量と思えるだけ加えればいいのです。
この写真はタイ人が見て適量と考えた量です。
一風変わった酒の肴になりますよ。

2011/3/5

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焦げた手羽焼

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手羽を串に刺して焼いた。手羽はタイ人が好んで食べる部位だ。
俺はタイの市場で鳥の部位別の値段をメモっていた。
後から値段を見て驚いた。手羽の値段はモモ・胸肉よりも高いの
だ。モモ・胸肉は高級で手羽は下級の肉と位置づけていた俺は一
種のショックをうけた。

日本人もタイ人も値段が高い食材は高級と見る傾向がある。
値段が高い手羽は高級なので、タイ人は手羽を好んで食べるの
か??俺は食べにくいし、骨がある手羽を好まないから、タイ人の
食の好みを不思議だと思っている。これが文化なんだ。

日本のスーパーで手羽を売っているのを見ると、ヌチャナートは買
う。
「自分が好きだから?」なのか手羽を焼く。
焼くとこのように焦がす。このくらい焼かないと焼けたと思わない
らしい。

2011/3/5

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2011年3月 6日 (日)

燻製した魚

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タイの市場に行くと、このように燻製した魚を売っている。
暑苦しいタイの市場でこの魚のにおいを嗅ぐと、むさ苦しいにおい
と感じる。魚が好きな人は美味しそうなにおいと感じるかもしれない。

俺達は燻製した魚を見て「これは食い物だ」とすぐに分かる。
暑くて食い物が腐りやすい気候のなかで、タイの人々はこうやっ
て魚を保存しているのだ。なるほどと感心する。
食い物だろうと推定しても、どう調理するのか分からない。
旅先では調理して食ってみたくても、調理できない。

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同じ魚を日本で見ると、違った感じになる。なんだか懐かしい思
いに捕らわれる。
ヌチャナートも同じ思いなのか、それを買った。
この燻製した魚をヌチャナートが調理するとこんな形になる。
スープに煙のにおいがついている。このにおいがこの料理のアク
セントなんだろうな。

2011/3/5

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醤油が焦げるにおい

外国に行くとその国特有なにおいがあるのに気がつく。
例えばタイの場合だと豚足を煮ている所からにおってくる八角の
においをタイ特有なにおいと俺は感じる。
あちこちから八角のにおいがしてくる。

俺が思うに日本に特有なにおいは醤油が焦げるにおいだと思う。
お煎餅を食べている時のにおい、ウナギの蒲焼のにおいなど醤
油が焦げるにおいが日本のにおいだと思う。
人によっては味噌のにおいが日本特有のにおいと感じるかもし
れない。味噌汁のにおいはあちこちでするから、味噌のにおいも
日本のにおいかもしれない。

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なんだかいいにおいがする。ヌチャナートが料理を作っている
においだ。
「美味しそうなにおいだね」
いつものにおいとはちょっと違うな?
「醤油をつかったのかい?」
「そうよ」
肉を炒めて醤油で味付けしている。その醤油が焦げるにおい
だった。毎日タイ料理を食べているのに、醤油が焦げるにおいを
嗅ぐと、俺は美味しそうだと感じる。
まだ俺には日本人の食事感覚が残っているのだ。

2011/3/5

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ソムタムポンラマイ 果物のソムタム

俺達が知っているソムタムというのは青いパパイヤを使ったものだ。
英語国民はソムタムのことをパパイヤサラダなんて呼んでいる。
パパイヤを使った一般的なソムタムの他にいろいろな果物を混ぜ
合わせて作る果物のソムタムがある。
これをタイ語ではソムタムポンラマイと呼んでいる。
つまり果物のソムタムということだ。

青いマンゴーが近所の店で売っていた。それを見た時、果物の
ソムタムを作ろうと思ってしまった。今日の材料は青いマンゴー、
リンゴ、グレープフルーツ、トマト、パイナップルなどを使った。
グレープフルーツの厚い皮を剥き、果肉を潰さないように薄皮を
剥くのは大変だ。

ザボンのような大きさのソムオーと呼ぶミカンがタイにある。
これの厚皮を剥き、果肉の薄皮を潰さずに取り出して売っている。
果肉の間に入り込んだ白い繊維を竹の串で取っているタイの光
景を思い出しながらグレープフルーツの薄皮を剥いた。

初めて果物のソムタムを食った時、美味い、果物のこんな食べ
方があるのかと驚いた。我々や欧米人の食習慣では果物と言
うのはデザートに出るものだ。
このようにして食べる果物は完全に料理だと感じた。

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珍しい果物の食べ方だからご近所さんにも差し上げようと考えていた。
味見をすると俺には美味い味、風変わりな味に思える。
でもなー、タイ料理を知らないご近所さんはこの味をどう思う?
ご近所さんに持って行くのをためらった。
こんな料理をご近所さんに持って行っても、ご近所さんには迷惑だろう。
「なんだろうね、あのウチ!美味しい果物をわざわざ不味くして食べている!」
そんな評価になっちゃうだろうな。

2011/3/5

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2011年3月 5日 (土)

中国の唐辛子

ウチはタイ料理が主体なので唐辛子を大量に使う。
乾燥唐辛子は中国からの安い輸入品を使っている。
辛味、色、香りはタイの物と遜色がない。そんなら安い中国の物
でいいじゃないかと俺達は思う。
唐辛子を子供の頃から食べているタイ人からみると中国の唐辛
子はタイの物より劣るというのだ。
「中国の唐辛子は駄目よ!タイの方がいいわ」
なんてヌチャナートは文句を言う。
「えーっ?なんでぇー?」と思うでしょ。不思議に思い、話を聞い
てみた。
タイ人はある料理には焙煎した唐辛子を使う。
唐辛子を焙煎すると刺激のある煙がでる。
タイの唐辛子は焙煎してもこんなに刺激臭がでないが、中国の唐
辛子は焙煎すると刺激臭が強い
というのだ。俺達は唐辛子を焙
煎して使うことを想定していないから、中国の唐辛子で充分間に合
う。焙煎した後、叩き潰して粉にする。
タイの唐辛子は簡単に粉になるが、中国の唐辛子はなかなか
粉に
ならないと言う。俺が思うに中国の唐辛子に含まれる油分はタイの
物より多いようだ。
唐辛子を大量に使う民族はこんな所にもこだわりがあるのだ。
昔はタイにもいろいろな唐辛子があったが、だんだん淘汰され、
タイ民族の調理法にあったものだけが
栽培されるようになったの
だろう。
「うーん・・・・・????!!!」
ただただ驚き呆れて、感心していた。

2011/3/2

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2011年3月 4日 (金)

焦げたガイヤン

焼鳥が食いたくなったのでガイヤンを作ってくれと頼んだ。
出された物がこれだ。
この出し方は俺にはタイ風に見えるが、タイ風とは感じない人が
多いと思う。麺類は別として、多くのタイ料理はフォークとスプーン
で食べる。ナイフは使わない。初めてタイ料理を食べる人は、
西洋風のフォークとスプーンは出ているけどナイフが
ないので、
どうやって食べたらいいのか戸惑う。
西洋料理だったなら、肉の塊をでーんと皿に盛ってだす。
タイ料理の場合は、ナイフを使わなくてもいいようにあらかじめ食
べやすい大きさに切って出す。
ねっ、そう言われるとタイ風に見えてくるでしょ。

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いつも思うのだが、タイ人は焦げた肉を気にしないらしい。
不衛生な環境にいるから、焦げるほど焼かないと安心できないの
かな?俺が焦げる前に取り出そうとすると「まだ焼けてないわよ」
と怒られる。このくらい焦がさないと満足しないのかな?

2011/2/28

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2011年3月 3日 (木)

飯がないから

ご飯がない。飯を炊くのも面倒だ。
「ねぇー、ご飯ないわ。どうする?炊く?」
「うーん、どうしようか?」
「・・・・・・・?」
「麺にしよう。焼そばにしよう」
麺と言ってもいろいろあるから、どの麺にしようか迷う。
俺も料理を手伝うことにした。
なんて言うと格好いいけど、ビーフンをお湯で戻しただけだ。
あとはヌチャナートにお任せだ。
俺の注文料理と自分が食べたい料理と二つの料理を同時に
作っているので、俺がいるとかえって邪魔になる。

タイ東北部の名物料理にパットミーコラートという焼そばがある。
「パットミーコラートにする?」
「いやだよ。普通の味にしてくれよ」
甘ったるいパットミーコラートはどうも俺の好みに合わない。
こんな味付けが地元の人の好みなんだな。

ケチャップでスパゲッティを炒めて赤くしたスパゲッティナポリタ
ンという料理が日本にある。タイ東北部の田舎町でもスパゲッ
ティナポリタンに似たものを売っている。
スパゲッティも焼そばも姿が似ている。
そこでパットミーコラートの味付けをスパゲッティに持ち込んだ
のだろう。ケチャップを使っているので見掛けはナポリタンだ
が、味は甘すぎる。
砂糖をどっさり加えたスパゲッティナポリタンと思えばいい。
これが売れているんだ。タイ人は美味そうに食っている。

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そんなことを思い出しながら、タイ風焼そばを食う。
やっぱり、塩味の焼そばの方が美味しいよ。

2011/2/27

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2011年3月 2日 (水)

食べ物と健康3021

最近、食べ物と健康に関する広告が少ないな。
一時期は何を食ったら○○によいという広告が多かった。
広告が少なくなったというのは、宣伝しているような薬効がないと
言うことなのかな?牛蒡を食うと例えば肝臓によいとか、タマネギ
を食って疲れ知らずなんて広告が多かったのに、どうした
んだろう?

「夢21」誌 2011年4月号 わかさ出版

松の木エキスが更年期の障害によいという広告があったが、松の
木エキスなんて食べ物はないからこ
れは外そう。
先月号も何を食ったら、何によいという広告はなかったな。

「安心」誌  2011年4月号 マキノ出版社

医師も驚いた!20Kg 12Kg 10Kg続々やせた
血圧血糖値が正常化!
[バナナ]薬食ダイエット

どの野菜を使うのか書いてないが[甘い野菜のスープ]が血糖値
の低下、重症便秘等に効果があると
いう広告がある。
興味ある人は立ち読みでなくて、本を買って読んでください。

「はつらつ元気」誌 2011年4月号 芸文社

卵油が痔に効果があると書いてある。卵油って食い物というより
薬みたいだからこれは外そう。

2011/3/2

 

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韓国海苔

普段はタイ料理を食べている。特にそれで不満はない。
和食を食いたいと思うこともない。
毎日がタイ料理だとそれが普通のことであって、和食が変わった
料理になる。
「えっ!?バカな!」と思う人は少なくとも一年は朝昼晩三食とも
タイ飯を食う覚悟で自分で実験してみな。

韓国海苔があった。どういう風の吹き回しか韓国海苔を買った。
買ったけど食べないままだった。

韓国海苔を手に取ったなら、急に日本の朝食を思い出した。
黒い海苔を醤油につけて温かい白いご飯に乗せる。
箸で器用に海苔の両端を押さえて、海苔巻きのような形にして食
べる。これが旨いんだな。大好きだ。
ちょっと油っぽい韓国海苔だが海苔の風味を楽しめる。

子供の頃、海苔弁当が好きだった。
海苔弁当なんて長たらしいのでノリベンと呼んでいた。
弁当箱にご飯を半分だけ詰めて海苔を敷いて醤油をかける。
その海苔の上にまたご飯を乗せてから海苔を敷いて醤油をかける。
この弁当を二段ノリベンと呼んでいたと思う。
今、思うと笑っちゃうのだが、俺は二段ノリベンを高級、豪華、贅沢
と感じていた。

韓国海苔で飯を食いながら海苔の数え方を思い出した。
バラバラの海苔は一枚二枚と数える。
十枚ほどの束になった海苔はイチジョウ、ニジョウと数えた。
「あれれ?イチジョウ、ニジョウという数え方は畳の数え方と同じだ。
どうして畳と海苔が同じ数え方なんだ?」
海苔の乾燥方法を思い出した。四角い枠がついた畳ほどの大きさ
の簾で海苔を乾燥させる。一畳分の簾から取れる海苔を束ねる
から、海苔の束はイチジョウ、ニジョウと数えるのだと推測して納
得していた。

海苔を数える単位を漢字で書くと一帖、二帖だよね。
畳を数える場合は一畳、二畳と書く。
漢字が違うから海苔の数え方と畳ほどの大きさの簾との関連は
ないのかな?でも畳の場合でも一帖、二帖と書くことがあるな。
一畳も一帖も音が同じだし、「帖」の方が「畳」より簡単だ。
それで横着して畳の場合でも一帖、二帖と書くのかな?
海苔の数え方と畳ほどの大きさの簾に関する俺の推測は当た
っているような気もする。

そんなどうでもいいことを考えながら韓国海苔で飯を食っていた。
旨いな。タイの駄菓子屋で海苔を売っているな。
今度、タイの海苔に醤油をつけてタイ米、ジャスミンライスを食っ
てみるかな。

2011/2/28

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2011年3月 1日 (火)

名の無い料理

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今日も名の無い料理だ。俺はパッカパオが食いたかった。
でもヌチャナートはパッカパオを作りたがらない。
「あれ、作るの大変なのよ」
あれを作る人の大変さは俺も知っている。なにしろパッカパオを
作っていると唐辛子からでる煙で必ずくしゃみが出るからだ。
くしゃみをしながら料理が出来るのを待っている俺だって大変な
のだ。その大変さを通り越して食べる美味さは格別だ。

俺の希望を無視してヌチャナートは適当に料理を作っている。
みかけはパッカパオに似ているが、適当に作った料理だから
名前はない。飯を皿に盛り、料理を飯の上に乗せた。
盛り上がった飯を崩しながら肉と一緒に食べる。
唐辛子の辛味とナンプラの味で結構いい線を行っている。

2011/2/26

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