昆布出汁のスープ
ウチの料理のことだから昆布出汁と言っても、分厚い昆布をことこ
と煮て出汁を取ったのではない。粉末のインスタントの出汁だ。
魚が好きなヌチャナートは、いつもカツオのような魚の出汁を使っ
ている。たまには違った風味が欲しくて昆布出汁を買った。
いつもいつもタイ料理なのでたまには昆布出汁を使って和風の
味にしようと考えてくれた。
「スープいるでしょ?」
「うん」
「味噌を入れる?」
「入れない」味噌汁は塩分が高いので避けることにしている。
味噌が入らない汁物、つまり澄まし汁を作る積りらしい。
汁物のことをタイ語でナムスップと言う。
澄まし汁もタイ人から見るとナムスップになる。
味噌というタイ語はないから味噌汁はナムスップミソとなる。
言葉から受ける感じというのは不思議なもので、「澄まし汁」と言わ
れれば、「赤い漆塗りの器に入った汁物だな」と感じる。
ナムスップと言われると「澄まし汁」でない別物のような感じになる。
泥葱と生椎茸の澄まし汁だ。作った本人は和風に作った積りなん
だが、俺にはタイのナムスップにしか見えない。味の方は、まあま
あ和風の味になっている。
この澄まし汁が和風かタイ風かは別に、味の方は合格です。
2011/3/10
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