春雨と鶏肉カレー
この料理をゲンウンセンサイガイと呼んでいた。
カレーと言っても黄色いインドカレーではなくてタイのカレーだから
味は全く異なっている。
「何にする?」朝食はどうするかと聞かれた。
「分かんないなー。何にする?」
「うーん・・・・。そうねー・・・・・?」
二人で「うん」「うん」言い合っていてもしょうがない。こういう時は
冷蔵庫を開ける。冷蔵庫に鶏肉があるので取り出した。
「これを食おう」俺の役割は其処までだ。後はヌチャナートが考え
る。任せた以上は出てきたものがどんな物でも食わなくてはいけ
ない。
「お野菜いれるでしょ?」
どんな料理を作るのか知らないのに、俺は無責任に答える。
「うん」
ちょこちょこと作って料理を出してきた。見ると春雨が入ってい
る。タイ料理はスプーンとフォークで食べるが、この料理は箸を使
った方が食いやすい。箸とスプーンという奇妙な組合せで料理を
食う。これは辛い料理だ。額から汗が出てくる。
俺の額から汗がでる時はタイ料理を食べつけない日本人には辛
すぎて食べられないかもしれない。
英米だったなら朝食はベーコン、エッグ、日本の朝食なら焼魚に
生卵なんて決まった形がある。俺が観察した範囲では、タイには
そのような決まった朝食の形がない。
朝からこんな辛い料理が出てくる。
こんな料理を朝から出されるので、タイ人と結婚した多くの日本
人はタイ料理を食べなくなる。
2011/3/3
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