モンゴイカのタイ料理
「パッカパオを作るわね」
「何のパッカパオだい?」
「これよ」出された物はモンゴイカだった。
モンゴイカのパッカパオなんて今まで食べたことがない。
俺は魚が苦手なんだが、これも美味そうな気がする。
魚が苦手な理由はない。なんとなく食べないだけだ。
焼魚はそれほどでもないが、煮魚は余り好まない。
煮魚を食べないわけではないが、焼魚の方が好きだ。
パッカパオは炒め物だから焼魚と煮魚の中間くらいかな?
パッカパオは食べる人は美味しいと喜ぶが作る人は大変だ。
これを作っていると、唐辛子の煙が立ち込めるので真冬でも家
じゅうを開放しなくてはいけない。
近所迷惑な料理だ。ご近所さん、ごめんなさい。
今日のパッカパオには茗荷が入っている。
茗荷をこんな風に使うのはウチだけだろうな。
名前を知らないからヌチャナートは茗荷のことを日本の野菜と呼
んでいる。
「日本の野菜、美味しいわ。これ名前はなんて言うの?」
「茗荷だよ」
野菜やモンゴイカから出てきた汁を味見する。
旨味が詰まった味だが、イカを煮た時にでるにおいがする。
俺はイカを煮た時のにおいが苦手なんだ。
ヌチャナートは「汁が美味しいから、ご飯にかけて食べなさいよ」
と言う。でも俺は汁をかけない。
イカを取って食べる。適度な辛味と香りがあってうまい。
モンゴイカのシコシコした感触がいい。
いつも肉のパッカパオばかりだったが、モンゴイカのパッカパオ
も良いもんだ。
うーん、モンゴイカを使った立派なタイ料理だな。
2011/4/12
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