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2011年5月24日 (火)

釣銭泥棒

バスターミナルでのことだ。
腹が空いたのでクイティオでも食ってから家に帰ろう。
家に着いたら風呂に入って冷たいビールを飲んで寝ちゃおう。
そんな軽い気持ちでクイティオと呼ばれるタイラーメンを食わせる
店に入った。その店はバスターミナル内のフードセンターの中に
ある一軒だ。看板にクイティオの値段が書いてある。30バーツと
普通の値段だ。

バスターミナルにある店だから、この店に来る客はタイ人も外人
もいる。タイ人でもこのバスターミナルに来るのは一生に一度の
ことかもしれない。バスの待ち時間に慌ただしくクイティオを食べ
るタイ人もいるし、タイの物価も相場も知らない外国人もいる。

クイティオを注文して100バーツ札を出した。
若い女店員は札を受け取ると100バーツ札を小銭を入れる笊に
しまった。そして釣銭を渡そうとしない。
俺は釣銭が出るのを待っていた。
女は「釣銭がない」と言う。普通の店では釣銭がなければ隣の店
で両替をして釣銭を渡すものだ。釣銭がないからと言って受け取
った札を黙ってしまいこむ図々しい態度が気に食わない。
俺の前に居た女の客は50バーツ札を出した。
やはり釣銭がないと言っていた。女の客は財布を広げて小銭を集
めて30バーツにして渡していた。
タイ語がわからない外国人でもこんな態度に頭に来る。
「30って看板に書いてあるけどあれは何かな?騙されて居るみた
いだけど大した金額じゃないから、まあいいっか?」
なんて100バーツを騙し取られるのを許してしまう。
時間がないし、二度とここに来ないタイ人も半分諦めてしまう。
バスターミナルと言う特殊な場所を利用した悪質な商法だ。

俺は完全に頭に来た。態度が悪すぎる。
釣銭を渡す気が全くない。
俺は人差し指で金を返せと合図した。
女は俺が金を崩して戻って来ると思ったのだろう。
俺が渡した100バーツ札を戻した。
もうクイティオを食う気もしない。
そのままバスターミナルの外に出た。
作ったクイティオをどうするのかな?損失にするのか?
それとも次の客に出してしまうのか?
痛い目に会わないとあの女は自分のやっていることがどのくらい
非常識なのかわからないだろう。
金額の問題ではない。商道徳の基本を無視している。
いくら寛容なタイ人でもこの女の商法を許さないだろう。

2011/5/7

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