« 屋台の洗い場 | トップページ | 天国の味 »

2011年5月27日 (金)

サムロー

P1190096pct13

だんだんサムローの数が減ってきている。遅いし交通の邪魔にな
る。もうすぐサムローはなくなるだろう。
サムローのことを人力車と言っている日本人がいるが、サムロー
に対する正しい日本語は「輪タク」だ。三輪車のタクシーを約した
言葉だ。「輪タク」なんてもう日本では死語に近いから知らない人
がい
てもしょうがないな。

イギリス人だったな。人間が乗る車を動物でなく人間が動かすの
はおかしい。人間を動物扱いしている。
彼は憤慨しており、サムローなどに乗らなかった。
サムローはこうして生活しているのだ。乗ってあげなければ、彼
等は動物以下の生活になってしまう。
彼等を助けるためには、サムローを利用してあげるべきだ。

サムローの運転手は貧しい人々だ。そんな貧しい人々を助ける人
がいた。白人の観光客にはサムローは珍しい乗り物だ。
白人観光客を集めてサムローに乗せる。夜だったからサムローに
LEDの電飾をつける。サムローを連ねて熱帯の町を練り歩く。
白人観光客は大喜びだ。
町で有名なレストランに案内する。サムロー達は観光客を喜ばせ
ようといろいろな手を使っていた。
サムローの運転手に混じって騒いでいる一人の男がいた。
服装はサムローと同じ粗末な物を着ていたが知的な顔をした男
だった。明らかにサムローとは違うインテリだ。
おそらく彼が観光客を集めて、サムローに乗せサムローの生活を
助けているのだと思った。

2011/5/16

|

« 屋台の洗い場 | トップページ | 天国の味 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: サムロー:

« 屋台の洗い場 | トップページ | 天国の味 »