コンニャク芋のカレー
田舎の汽車の小さな駅前に朝市がたつ。地元の人には重要な市
だから、これが賑わっていてなかなか面白い。
「ねぇー、サミイ!この芋よ。日本語でなんて言ったかしら?
コノヤ・・・?」
「コンニャクかい?」
「そうそうコンニャクよ」
コンニャクの産地ではコンニャク芋をそのまま食べているのかも
しれないが、多くの日本人はコンニャクとか白滝の形でしかコン
ニャク芋を食べない。
「これを食べるのよ」
「この芋をどうやって食べるんだい?」
「こちらにこの芋を使ったカレーがありますよ」売り子のおばさん
が声をかけてきた。
「えっ?これをカレーに使うのですか?」
「そうよ」おばさんはこちらの驚きをよそに、平然と答える。
「お幾らですか?味見するだけなんですけど」
「10バーツでいいわ」
味見するだけだからほんの少しだけでいいのに、まだ袋に詰め
ようとする。
「それだけで充分ですよ」
家に持ち帰りコンニャク芋のカレーを味見した。
驚いたことに鰹出汁の味がする。まるで和食を食べている感
じだ。魚を発酵させたものを味付けに使っているようだ。
コンニャク芋は里芋のように柔らかになっている。
予想していた味とは違ったが、これは旨いと感じた。
川か池で取れる魚を使ったのだと思うが、海の魚である鰹と
似た味がでているのが面白い。
2011/4/23
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