夜の国道
夜、タイの国道を一人歩きするのは危険だと言われている。
後ろからバイクが近づいて鞄などをひったくる。
頭をぶん殴る強盗もよく出るらしい。
そんな話を毎回聞かされる。
危険だから誰も夜の国道を歩こうとしない。
夜の国道を一人で歩いていた。
国道を逆走してくるバイクもいるから前方から近づくバイク、後ろ
から近づくバイクに注意していた。
前方のバイクはヘッドライトがなくとも黒い影で分かる。
後方のバイクは音で近づいてくるのを判断するしかない。
時々は振り返って見る。
俺を狙っている奴は振り返ると気づかれたかと思うはずだ。
そうして注意しながら夜の国道を歩いていた。
すると後ろからバイクが俺を追い越した。
俺はそのバイクの音に気づかなかった。
どうして気づかなかったのか?
国道を走る車の多くは古い物が多いので爆音を立てて走る。
自動車の爆音にバイクの小さな音はかき消されていたのだ。
2011/5/4
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