加賀太きゅうりのソムタム
小さなパパイヤほどの大きさの加賀太きゅうりを取り出した。
加賀太きゅうりはちょっと見ると色といい形といい小さなパパイヤ
にそっくりだ。
「これでソムタムを作るわ。食べるでしょ?」
「腐った魚を入れるのかい?」
実際は醗酵させたものだから、腐っているのではないがそのにお
いは腐った魚だ。「それがいい」「美味しそうなにおいだ」とタイ人
は言うのだ。俺が納豆のにおいを気にしないようなものと考えれ
ばいい。
「入れないわ」
「それじゃ食べる」
パパイヤでソムタムを作る時と同じようにきゅうりをナイフで叩い
ている。左手にきゅうりを持ち、ナイフで数回きゅうりの表面を叩
くときゅうりを回す。
それを何回か繰り返すと叩いた場所をそぎ落とす。
こうしてきゅうりの千切りを作る。
こんなことをしなくとも千切りを作る道具はあるのに、道具を使おう
としない。
「こうした方が美味しいのよ」
そう言って頑強に今までのやり方にこだわる。
出来上がったソムタムを食った。辛味も塩味もほどよいできだった。
いい味だと食っていると魚のにおいがした。
「なんだこれ!腐った魚は使わないと言ったじゃないか!」と思いな
がら魚のにおいを嗅いでいた。
このにおいは腐った魚のにおいではない。乾燥させた粉にした魚の
においだ。うーん、確かに腐った魚は使っていない。
でもなぁー、このソムタムは魚くさいのだ。
俺はきゅうりのソムタムと言うから、唐辛子の入ったタイ風のきゅうり
もみの味を想像していた。こんな生臭い味は想定外だ。
うーん、食うのやーめた!
魚が好きなヌチャナートは一人で美味しいわと言いながら加賀太きゅ
うりのソムタムを食べている。
2011/6/26
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コメント
私は タイと日本のハーフです^^
私のお母さんがタイのチェンライの田舎で育ちました
私は 母からタイ料理を小さいころから食べています
独特の匂いなどありますが おいしいですよね^^!
投稿: ゆみ | 2011年6月28日 (火) 21時10分