タイ式ベランダ菜園
ベランダに小さな鉢を置き、そこに苦瓜、パクチー、唐辛子、レモン
グラスなど香菜を植えている。ヌチャナートは小袋に入った種を全
て鉢に蒔いた。蒔かれた種は一斉に芽を出した。
鉢全体が若々しい緑で綺麗だが、これでは香菜が育たない。
日本の農業技術は高い。素人の俺も野菜畑を見て野菜の植え方
育て方を見て学んでいる。種は一定間隔をあけて蒔くものだ。
こんなに密集して植えたらお互いに日陰になり風もとおらなくなる
ので香菜は育たない。タイ人はこのような技術・知識を持っていな
い。ヌチャナートは農業の基本を知らないと腹の中で思っていた。
「ねぇー、見てよ。ウチで野菜がこんなに取れたわ」
笊いっぱいの香菜を見せる。
小さな鉢に沢山の種を蒔いたのも立派な理由があったのだ。
もやしのような香菜を摘んできて食べてしまう。摘み菜というわ
けだ。こうすることで間引きができ、種を一定間隔をあけて蒔い
たのと同じことになる。
何本かの元気のよい香菜だけを残して育てればいいのだ。
日本の農業は育ててから食べるのに対してタイの農業は食べ
ながら育てるのだ。
俺はこの農法をタイ式ベランダ菜園と呼んでいる。
2011/6/21
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