スモモに塩辛を
近所の八百屋でスモモを買った。スモモというくらいだから酸っぱ
い果物だ。酸味の中に甘味があり、よい香りがする。
新鮮なスモモがタイにもあると思うが、いや絶対にあると思うが、
市場で売っているのを見たことがない。
砂糖漬けになったスモモがあるから、新鮮なものがあるはずだ。
酸味をタイ人は嫌うから砂糖漬けにしないとスモモはタイでは売
れないのかもしれない。
ヌチャナートはスモモを食べ始めた時は酸っぱいと言っていたが、
食うとその美味さがわかってきたようだ。
「スモモを冷蔵庫から出してくれない?」
実に美味しそうにスモモを食べている。
「酸っぱいわ、マンゴーと同じよ」
「・・・・・」
「これ、便秘に効きそうね」
なるほどね、効くかもしれないなと思いながら話を聞いていた。
「ガピと一緒に食べたら美味しいと思うわ」
「えっ?何て言った?」
「ガピよ」聞き違いではない。ガピと言っている。
鼻が曲がるほどくさいガピと言う調味料がある。
海老を醗酵させた糊状の調味料だ。
においも強いが旨味も強い。ガピをご飯にちょっと混ぜると実に
美味い飯になる。しかしガピのにおいは御免蒙る。
そのくさいガピをスモモにつけると美味しそうだと言う。
この発想は絶対に日本人にはできない。
これを日本の食材で言えば、スモモに塩辛をつけて食べるよう
なものだ。酸っぱい青いマンゴーにガピをつけて食べる人がい
るから、酸っぱいスモモにガピをつけても合うとヌチャナートは
考えているのだ。
俺はこの発想に驚き、笑っちゃうが、民族によって食習慣が違
うから笑っちゃいけない。食文化の差なんだ。
2011/7/21
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