バラ肉のネム
ネムというのは発酵させて酸味をつけたタイ独特な料理だ。
酸味がでたらそのまま食べてもいいし、焼いて食べてもいい。
いつも挽き肉か細切れにした肉でネムを作っている。
俺がタイで見ているネムもたいてい挽き肉を使ったものだ。
骨付きのバラ肉を使ってネムを作るとヌチャナートが言い出した。
「これを焼いて食べると美味しいのよ」
多分、美味しいだろうと想像できる。しかし今までバラ肉のネム
なんて作ったことがない。ネムを作るにはニンニクが必要だ。
最初のうちはニンニクの皮をちゃんと剥いていたが、面倒になっ
たのだろう。ニンニクの薄皮を剥かないで潰している。
肉とニンニクを混ぜ合わせていると、ニンニクの薄皮がでてくる。
俺がいちいち薄皮を取り除いているのを見たヌチャナートは
「バッカみたい」と言うように俺のすることを見ている。
「そんなことしなくても大丈夫よ」と笑う。ニンニクの皮は食って毒
になるようなものではないが、俺は皮は食い物ではないと思って
いるので皮の存在が気になるのだ。
タイで食事をしている時、口の中にプラスチックのような異物を感
じた。それを取り出すとニンニクの薄皮だった。
俺が相当不快な顔つきをしていたのだろう。
他のタイ人が心配そうに俺の顔を見ている。
不快の原因がニンニクの薄皮と知ったタイ人は
「何でもないわよ、ニンニクの皮よ」と笑っている。
ニンニクの皮はタイ人にとっては異物ではないようだ。
この写真はまだ発酵前のものだ。
何日か常温に置いておき酸味がでたら食べごろだ。
2011/07/09
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