アンチョヴィとカイラン菜
最近はタイの食材が簡単に手に入るようになった。
カイランはタイではよく使われる食材だが、日本では見かけな
かった。俺には馴染みの少ない食材だから、カイランが目に入
ってもそれに気づかない。
ヌチャナートは目ざとくカイランを見つけた。
「あらっ!カイランよ。炒めてあげるわ。美味しいわよ!」
カイラン菜を買い求めた。
ウチには買い置きのアンチョヴィがあった。
俺達はアンチョヴィーをイタリアの食材と考え、スパゲッティや
ピザなどに使う物と考える。ヌチャナートはアンチョヴィをパーケ
ム(魚の塩漬)の一種と理解している。
アンチョヴィはパーケム(魚の塩漬)の代用品としてタイ料理に
使えると考える。俺はその考えに異論はないが、今までイタリヤ
の食材と考えていたものをタイ料理に使うと言うので戸惑いを感
じる。確かにパーケムもアンチョヴィも似たようなくささがあるの
で、タイ料理に使ってもおかしくはない。
このアンチョヴィはオリーブ油に漬けてある。油ごとアンチョヴィを
フライパンに入れてカイランと炒めた。
ヌチャナートはカイランを摘み食いしながら調理している。
「あら、美味しいわよ!」
食って見るとタイで食う味と同じになっている。いろいろな食材が
簡単に手に入るようになったのでタイ料理を作るのに苦労が要
らなくなった。
カイランの炒め物を食いながらにやっと笑ってしまった。
アンチョヴィを使うイタリヤ料理にはニンニクがよく使われている。
パーケム(魚の塩漬)の代用でアンチョヴィを使ったタイ料理にも
ニンニクの薄切りが使われている。
魚の醗酵食品にはニンニクが合うとイタリヤ人もタイ人も考える
のが面白い。
2011/8/14
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