二人の胡瓜
「ねぇー、胡瓜食べるでしょ?」
「うん」
俺は胡瓜を使った料理が出てくるのだと思っていた。
胡瓜の食べ方は日本人とタイ人では違う。
生か漬物にして胡瓜を食うのが日本人だ。
日本人は胡瓜を煮るとか炒めることはないが、タイ人は胡瓜を生でも
食うが煮たり炒めて食うことが多い。
また胡瓜を煮込んだ料理が出てくるのだと思っていた。
ポクポクと音がする。
何を作っているのかと見ると胡瓜のソムタムを作っている。
「胡瓜のソムタムを作るのかい?」
「そうよ」
またあのくさい腐った魚などを入れるのだろう。
「俺はいらないよ」
「サミイの胡瓜はできてるわ」
食卓を見ると胡瓜の厚切りがでている。
俺に食わせる胡瓜は切っただけの手抜き料理だ。
自分が食う胡瓜はソムタムのように手をかけている。
この差別は大きい。
厚切りの胡瓜をよく見ると、タイ風に胡瓜の皮を剥いてある。
少しは手をかけているからまあよしとするか?
しかしなぁー、こうして二つの胡瓜を並べると手をかけた物とかけなか
った物の差は大きいな。
2011/10/16
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