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2011年10月 2日 (日)

唐辛子と日本の食生活

町を歩いていると植木鉢に水をやっているお宅があった。
鉢をみると大粒の真っ赤な唐辛子がなっている。
「わーっ、綺麗ですね」
濃い緑の葉の中にある赤い実は情熱を感じる。
見ると二三種類の違う唐辛子を植えている。
「これと、これは種類が違いますね」
「うん違った種類だよ。今年は肥料を間違えちゃったよ」
「・・・・?」
「背丈が伸びて実がならないんだよ」
「どんな肥料をあげたんですか?」
「農協が唐辛子にいいと言う肥料をあげたんだ」
その肥料は葉っぱには効いたらしい。だからあんなに濃い緑を
しているのだ。
「これ食べないんですか?」
出来た唐辛子を食べていない様子だった。
「こんなに食べ切れないよ」
ウチなら三日でなくなるほんの僅かな量だ。
そうだろうな、日本人の家庭では唐辛子なんて使わないからな。
「この葉っぱを佃煮にするといいですよ」
「葉唐辛子の佃煮ってあるよね」とは言った物のそれほど興味
はなさそうだ。
ウチなら、葉っぱも採って来て食っちゃうのにもったいないな。
「この赤い実をとって乾燥させればカレーなんかに使えますよ」
「なるほどね」唐辛子を乾燥させることまで考えていなかったよ
うだ。一応、肯定的返事はしたが、やる気はなさそうだ。
唐辛子を植えたがそれは鑑賞目的で食べるためではなさそうだ。
日本人の食生活と唐辛子の関係を考えさせる短い会話だった。

2011/9/30

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