2008年5月28日 (水)

卵焼きと調味液の賞味期限

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卵焼きと焼肉がでてきた。なんだか英米人の朝食みたいで懐か
しさを感じた。こんな朝食なんて珍しい。
焼肉でなくてベーコンかハムあるいはソーセイジなら完全に
英米人の朝食だ。本当に久しぶりに辛くない朝食を食べること
になる。ヌチャナートが言うには
「タイ人は朝食に卵焼きを食べるのが好きよ」
だそうだ。俺は黙ってヌチャナートの話を聞きながら卵焼きを食
べていた。
「勤め人は卵焼きを食べて会社に行くのよ。」
「・・・・・」
「さーっと食べられるからよ」
「・・・・・」
日本のサラリーマンの姿に似ている。
バンコックの通勤は日本以上に大変だ。
スカイトレインや地下鉄が出来るまでは渋滞が激しく動きがとれ
ないバスで移動していた。俺の記憶が正しいかどうか自信が
ないが、タクシーメーターが渋滞で停止している時にもあがる
ようにしたのはバンコックが世界で最初ではなかったか?
少なくとも日本より早かった。
勤め人の食生活は日本もタイもあまり変わらないとヌチャナート
の話を聞きながら思っていた。

卵焼きには調味液をかける。この調味液は先日、タイ食材店で
買ったものだ。
「これを卵焼きにかけるとおいしいのよ」
ヌチャナートはその時言っていた。
スイスのネスレ社から出ている調味液に味は似ている。
Golden Mountainというブランドだ。日本語の品名は醤油となって
いる。醤油と言っても日本の味ではなく、中国の醤油の味に似
ている。
卵焼きにこの調味液をかけると、味が引き締まる。
ぐーんと卵焼きが美味しくなった。ご飯にもかけて見た。
確かにご飯の味もよくなった。

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ラベルを見た。Best beforeと書いてあるが、そこには何も書いて
いない。Best beforeと言うのは賞味期限のことだ。
別の箇所に「12 JUN 10 」と書いてある。
この意味は2010年6月12日か2012年6月10日と言う意味だと直ぐ
にわかる。日、月、年の順か年、月、日の順だ。
この場合、どっちの順で書かれているのか分からない。
その後ろに、「16:29」と書いてある。これは明らかに時間だ。
「12 JUN 10 16:29」と書いてあったのだ。
この表現だと指定の刻限になると味がガラッと変わってしまう
ように思ってしまう。
「今は15:00だから、まだ大丈夫だ」
なんて考える人はいないと思うが、この賞味期限の表現を見て、
俺は一人で笑った。

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2008/5/28

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2007年4月 8日 (日)

寿司屋

フードセンターの中で串焼きと書いた赤提灯を見た。
途端に串焼きが食いたくなった。
タイにも串焼きがあるが、日本の醤油味の串焼きが食いた
かった。赤提灯に引かれて店に行くと串焼きとは関係がない
寿司を売っていた。
タイ人は日本語が読めない。提灯に書かれた文字と商品が
異なっていても問題がない。
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赤提灯は日本のレストランの象徴のように思っているのだろう。
寿司は日本の物。赤提灯も日本の物。これで立派な日本風な飾りが出来上がった。
このようにタイ人は考えているのだろう。
ここで売られている寿司はとても恥ずかしくて寿司とは言えない。
気が向いたら、タイで売られている寿司の写真を取ろう。


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寿司の関連記事はここにあります。

夜店の寿司      http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_d5fc.html
寿司を売る店    http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_e2ab.html
寿司屋            http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/3297_fa94.html
タイの寿司       http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_5ccc.html

2007/3/29

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2007年3月19日 (月)

魚の頭を使い

先日、漬け込んだ魚の頭を料理してきた。
俺は、あの魚の頭をシチュウにするのではないかと思っていた。
そうしたら、野菜と一緒に蒸し揚げて皿に盛っている。
ああ、こういう食べ方もあるのだ。

魚のR0018860 頭には塩が染み込んでいるので、このまま肉を食べられる。
レモングラス他の香草が入っており、魚の生臭みを消している。
茄子、椎茸などの野菜はナンプラと唐辛子のソースをつけて食べる。
想像していた料理とはちがったが、こうしても美味しく食べられるのだ。

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2007/3/19

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2007年3月18日 (日)

魚の頭

ヌチャナートが日本に来た時、鯛の兜焼きを作って食べさせた。
嫌がるかと思ったが、それを喜んで食べた。
無理をして、美味しそうに食べているのかと思っていた。
俺は今でもよたよたのタイ語を話しているのだから、その当時は
今よりもひどいタイ語だった。それでも二人で買い物にでかける
ことにした。鯛のお頭が本当に気に入っていたのだ。
「魚の頭を買いたい」と言っているのだがなかなか分からなかった。
今となっては懐かしい思い出だ。

昨日、ヌチャナートは魚屋で魚の頭を見つけて買ってきた。
「安かったから、魚の頭を買ったわ」
安くて沢山あるものを見つけると主婦は嬉しそうに笑う。
ヌチャナートにもそのような微笑みが浮かぶようになった。

帰宅すると、すぐに魚の頭を洗って塩を振っていた。
どうやら鮮度が勝負らしい。 更にニンニクのみじん切りを混ぜた。
こうして冷蔵庫にいれておけば魚は腐らないし魚に塩がしみて美味しくなる。R0018849

日本では魚の頭はあまり食べない。魚の頭を使った有名な料理は北海道のサンペイ汁で、塩鮭の頭を野菜などと煮込んで名物料理になっている。
日本人の普通の食べ方は魚の頭に塩を振って兜焼きにする。
ニンニクを混ぜることは絶対にない。
冷蔵庫のなかった時代の熱帯のタイでは塩だけで腐敗を防止しようとすると
塩っぱくなりすぎる。
それでニンニクを加えることで塩分を抑えながら腐りにくくしたのだ。
これはその風土に住む人々の親から子に伝わる知恵なのだ。

ヌチャナートはこの魚の頭を何日か漬け込んでおいて煮込み
料理をつくるはずだ。兜焼きにはしないと思う。

商店街で鮫の頭とマグロの頭を売っていた。買う人がいないから
安かった。店では誰も買わなくても、店の看板になれば、買い物客
の足が止まればいいと思っているようだ。
魚の頭が大好きなヌチャナートに言った。
「ねえ、ヌー!あれを買おうか?」
「要らないわよ、あんなもの!」
買わないでよかった。あんなものを買ってきたら冷蔵庫に入らない。
肉が沢山取れるかもしれないが、ごみの山も大きくなる。

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2007/3/18

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2007年3月12日 (月)

ヌーの親子丼

昨日、ヌチャナートはプラスチックのパッケージに入った卵を
落とした。殆どの卵は割れた。割れた卵を集めていた。
「明日、これで料理を作るから大丈夫よ」 R0018809pct20

鶏肉と卵とだし汁を合わせてどんぶり飯に乗せると「親子丼」と言うのだとヌチャナートに教えたことがある。
なぜ、親子丼というのか、その理由を教えたら、可笑しそうに笑っていた。

「サミイ、見てよ。驚くわよ!」
ヌチャナートが大声を出す。見ると親子丼が出来上がっている。
「あたし、日本の料理を作れるようになったわ」
一人でご満悦だ。
見た目は美味しそうに出来上がっている。
食べてみると塩味が足りない。俺は醤油をかけて食べた。

ヌチャナートにはちょうどよい塩加減だ。タイ料理は薄塩だ。
それと比べると日本の料理は塩っぱい。
日本の料理は塩分が強い。
俺たち日本人は塩分の取りすぎではないかと、この親子丼を食べながら思った。

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2007/3/11

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2007年3月11日 (日)

豚の血液

日本の肉食文化は明治の文明開化から始まったからまだまだ
歴史が浅い。肉食の風習が長いこと続いている国では、動物から
得られるものは何一つとして無駄にしない。
血液だって皮だって捨てることはない。みんな食べてしまう。
野蛮な行為、下品な食習慣でもない。
自然の恵みに感謝する気持ちがあったなら、食べられるものは
何でも食べようという気持ちになる。

ソーセイジだって血液で作ってしまう民族が多い。
民族と言う言葉を使うとジャングルで裸で暮らす未開の野蛮な
民族だと思う人がいるかもしれない。
「豚の血を食べてごらん」なんて言うと、
「私は日本人よ!血液を食べるなんて未開な野蛮人と一緒に
しないでよ!」なんて怒る人がでてくる。
そう言う人に限って欧米人の食習慣なら積極的に取り入れる。
西欧のドイツ人、ゲルマン民族は血液で作ったソーセイジを
好んで作る。そう言うと「血液は食べない!」と宣言した人は
困ってしまう。

タイの市場では牛丼の丼より小さな器、サラダボウルほどの
大きさの器をひっくり返した赤黒いものを売っている。
これは豚の血液に熱を加えて固めたものだ。好奇心が強い俺は
豚の血液に飛びついた。
「これは日本にはない、絶対に美味いはずだ」と確信をもって買い
求めた。それを料理してもらった。ホテルに宿泊する観光客では
こんなことはできない。俺が買い求めた食材を見せると
「日本人がこんなものを食べたがっている」とタイ人が驚いたり、
笑ったりすることがある。血液を見せた時はタイ人は驚かな
かった。普通の肉や魚を見るのと同じ見方をしていた。
スープだったか、肉や野菜の炒め物を作ってくれた。
どんな料理の中に入っていたのか忘れたが、豚の血は美味い
と確信できた。まるで蒲鉾のような感触の食材なのだ。
こんな美味いものを日本人は捨てているのだ。
申し訳ないという気持ちになった。

俺たちはもっともっと自然の恵みに感謝して、食べられるものは
なんでも食べるようにしなくていけない。

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2007/3/11

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鶏の足

日本人はどうして鶏の足を食べないのだろうか?
日本の仏教は四足の肉を食べることを禁じている。
鶏は四足ではないから鶏を食べることは禁じられていないはずだ。
R0018806pct20 肉食をする民族は肉を絶対に無駄にしない。
食べられる部位ならどんな部位であろうとも食べてしまう。
日本では動物の肉を食べるのを禁じていたから、四足ではないが鶏を食べることも避けていたのではないか?

仏教徒のタイ人だが、タイの宗教では四足を食べることを禁じていない。
大昔からタイでは動物の肉を食べ続けてきた。
そのような肉食の長い歴史がある国では肉を無駄にしない。
現在の日本ではゲテモノとして扱われる鶏の足もタイでは普通の
食べ物として扱われている。鶏を食べる風習が日本でも長いこと
続いていたなら、鶏の足を間違いなく食べていた。
タイの庶民は鶏の足を普通の食材として買って料理をする。
奇をてらったゲテモノ料理だなんて思ってもいない。
単に好みの差としか思っていない。

俺が思うには鶏料理も明治の文明開化と同時に日本で普及した
のではないか?西洋料理を日本に持ち込んだのは日本の上流
階級だ。欧米使節として随行した者、金持ちや特権階級、官費
留学生などが日本に西洋料理をもたらした。
彼等が経験した西洋料理は欧米でも上流階級が食べる料理
だった。時には王宮で行われた正式な晩餐会の料理だった。
そんな料理を紹介された日本では上流階級が食べる料理だけ
が西洋料理だと勘違いした。
それは別に悪いことでもないから、批判をする積りは全くない。
俺が残念に思うのは偏った肉食文化が日本に根付いてしまったことだ。

鶏肉の胸肉やもも肉の食べ方だけを覚えたが、こりこりした首の
軟骨部分やコラーゲンの多い足の美味しい食べ方を教わらなか
ったというより当時の日本人は知らなかった。
上流階級の料理には鶏の足を使った料理はないから、鶏の足は
捨てるもの、食べ物ではないと残念なことだが日本人は思うよう
になってしまった。
もし日本人が大昔から鶏肉を食べていたなら、日本独特の鶏
料理が発達していたはずだ。
味噌やたまり醤油に漬ける、胡麻塩を振った乾燥肉、地方ごと
の焼肉のタレ・・・などが発達したはずだが、鶏肉の食文化は
日本にない。

話が変わる。
肉屋に行ったら、鶏の足が大きな袋に入れて売られていた。
日本人が食べない鶏の足だから安い。
店としてもこのくらいの量にして売らないと採算がとれないの
だろう。こんなに買っても食いきれないなと思ったが、ヌチャナート
が全部を買うというので大きな袋ごと買った。
家に帰るとそれをすぐに料理するという。今すぐ鶏の足を食べる
のではなくて、調理しておけば保存がきくので何日かもつ食品に
なるというのだ。
「半分にしておくかい?」
「それを全部使うわ。たいした量じゃないわ」
言われてみれば、その通りだ。見かけは大きいが食べる肉は
少ない。沢山あると見えて、その実、食べる所は少ししかない。

鶏の足をレモングラスなどと一緒に煮込んだタイ料理を作った。
タイのスパイスを大量に使っている。家の中がスパイスからでる
臭いで充満している。
換気扇を回すだけではこの臭いはでていかない。
扉を開けて臭いを追い出さないとくしゃみがでる。

出来上がった鶏の足だ。
鶏の足は手で持って食べる。手がコラーゲンでべとべとになる。
間接部分の軟骨がこりこりしていてうまい。スープをご飯に
かけて食べる。
辛味のあるスープがご飯の甘味とあってうまい。

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2007・3・10

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2007年2月27日 (火)

煎餅

賞味期限が切れ掛かっている煎餅が特売になっていた。
タイ人は餅米をよく食べる。お煎餅は餅米製品だからヌチャナートも
これを好むはずだ。
「あのお菓子、安いから買おうか?」
「いらないわよ」
特売と見るとすぐに手をだすのがおばさんだ。ヌチャナートの言葉
を無視して、俺もおばさんに混じって特売の煎餅を買うことにした。
一人のおばさんはパッケジの賞味期限を確認していた。
賞味期限がまじかだと知ると、まるで腐った食べ物を捨てるように
商品を投げ戻していた。店の商品をそんなふうに扱かっちゃ駄目
だよ。

このおばさんは賞味期限のことを知っているのだろうか?
食い物というのはお試し版のパソコンソフトとは違う。
お試し版のソフトは試用期間が一ヶ月なら、一ヵ月後には間違いな
く使えなくなる。食べ物の場合は賞味期限が5月末だとしても、6月
になると腐るというわけではない。
お煎餅の製造者が毎日々味見を繰り返して、この商品は1年ぐらい
は味が変わらないと判断すると製造から一年
後を賞味期限として
いる。あのおばさんは製造直後の味と賞味期限まじかの味の差が
分かるのだろうか?
お煎餅なんて買ってからいつまでも大切に保存するようなものでは
ない。小腹がすいたら、つまみ食いするものだ。
一週間もあれば、食べ終わってしまうのが普通だ。
賞味期限まじかな商品でも、これを食べて病気になることはない。

買ったお煎餅をヌチャナートに食べさせると、思ったとおり
「美味しい」と言う。してやったりだ。

パッケジの原産国を見たらタイになっていた。
「このお菓子はタイで作っているんだよ」
パッケジにはタイ文字はない。全て日本語だけだ。
「あらそうなの」と言いながらお煎餅を食べている。
「このお菓子は甘くないのね。いいわね。マヨネーズをつけて食べる
と美味しいわ」
日本人はお茶を飲みながらお煎餅はそのまま食べる。
マヨネーズをつけて食べるというのはやはり外国人の発想なんだ。
発想の違いを知ると驚くと同時に面白いと感じる。

2007/2/26

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鯖の水煮缶詰

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日本人は缶詰の魚の調理が下手だ。下手と言うと語弊がある。
調理の仕方をあまり知らないと言う方が正しいと思う。
鯖の水煮缶詰を開けたとしよう。
多くの場合、缶を開けたら中身を皿に移すこともしない。
缶の中から魚を摘んでお采にする。
味に物足りなさを感じると醤油をかけて食べる。
とんかつソース、ケチャップ、マヨネーズなどをかける人もいるかな?
醤油をかけるのが普通の食べ方だと思う。
日本人は缶詰を完成された料理だと思っているからこうなるのだろう。

タイ人は缶詰は料理の素材だと思っている。
つまり、缶詰の魚は半完成品だと思っているのだ。
半完成品を食べても美味しいはずはない。これに手を加えればもっと美味しくなるとタイ人は考える。
この柔らかく煮えた魚をどうやって美味しく食べられるかタイ人は工夫する。

日本人の嗜好を知っている缶詰会社は鯖の味噌煮缶詰なども出している。
タイ人は水煮缶詰を半完成品だと思っているから、味噌で味付けされた缶詰は完成された加工食品と感じる。
完成品には手を加えることができないから、味噌煮の缶詰はタイ人には不評だ。

ヌチャナートは鯖の水煮を使って今日はこんなものを作った。
魚の舐め物だ。魚の舐め味噌と思えばいい 。焼いた魚でも同じ
ものができる。缶詰は既に熱がかかっているので焼く手間がいら
ない。簡単に料理を作れる素材だ。不意に来客があったなら、缶詰
の蓋をあけてこれをだせばいい。
クラッカーがあれば、クラッカーの上にこれを乗せて食べてもらう。
この舐め物とビールで時間稼ぎをしておいて他の料理を作ってしまう。
そんな早業がこの鯖の水煮缶詰でできる。
缶詰は鯖でなくてもいい。鮭でも鰯でもいい。

今日はフライパンに油を敷いてナスを軽く揚げた。
茄子の上にこの舐め物を乗せて食べた。
唐辛子の辛味と茄子の旨味は相性がいい。
安い素材の組み合わせだけど、美味しい料理だ。
料理はなにも高価な素材を使うことはない。
知恵で幾らでも美味しいものができるんだ。

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素晴らしい すごい とても良い 良い

2007/2/26

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2007年2月22日 (木)

マカロニ焼きそば

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マカロニ焼きそばというのは俺の造語だ。マカロニを炒めてナンプラ
で味付けしたものだ。
姿はマカロニだが味は焼きそばだ。
このマカロニはイタリア語でなんと言ったかな?
麺が螺旋になっているので、味がからみやすい特徴がある。
感激するほど美味くはないが、まあまあ食える味だ。


最近はタイでもイタリア料理ブームになっているらしい。
バンコックのような大都市には至る所にイタリア料理屋が新規開店
しているとのこと。俺が定宿にしているホテルの近くに大きなイタリア
レストランがあった。美人のイタリア女が店主だった。
毎日、目で見て美味そうだなと思うものを注文し、分けのわからな
いタイ料理を食っていた。食べるまでどんな味かわからず、なんて
言う名前か分からない食事ばかりだと不安になると言うよりも不満
がでてくる。たまには辛くない料理を食いたい。
この店ならメニューも英語だろう。
タイの料理屋でも英語のメニュウを置いている店がある。
鶏肉のココナツシチュウなどと書いてあっても、食ったことがない
からどんな味なのか想像がつかない。イタリヤなら料理なら馴染み
がある。料理の名前を確かめて食べることができる。
自分の食べたいものを自分で選んで、自分で注文できる。
それでこのイタリア料理屋に行った。
(これは全て言い訳で、美人のイタリヤ女と話をしたかっただけだと
いう方が説得力がある。)

そんな店にやってくるタイ人の客はタイの上流階級だ。
女房らしき白人の女と一緒に数人のタイ人がやってきた。
俺の近くのテーブルに来て彼等は食事を始めた。
彼等は大きな声で英語を話をしているので、話はまる聞こえだった。
何処で落ち合おうかと、彼等の予定の調整をしていた。
「パリにしようか?」「その日は無理だ」
話を聞いていた一人が提案した。
「それならニューヨークに全員が集まればいいよ」
「それは名案だ。それにしよう」
そんな話だった。
タイの金持ちの世界は俺たちとはスケールが違う。

首都バンコックでイタリア料理が盛んになると、田舎町でもそれを
真似するようになる。東京のファッションが田舎に移る姿に似ている。
田舎町の大食堂に入った。若い女がスパゲッティを食べていた。
俺も食いたくなった。
タイの大食堂は屋台のような小さな店が集まってできている。
ある店の前にはタイ文字でスパゲッティと書いてある。
ケチャップらしきもの、肉や野菜がある。
注文すると肉はなんにするかというので、鶏肉にした。
出された物は、スパゲッティを炒めて甘い赤いソースをかけたもの
だった。これはとても俺の口に合わなかった。
もうスパゲッティは頼まないぞ!
俺にとって、ここのスパゲッティは「不味いタイ料理」の代表となった。
しかし、商売として成り立っているのだから、この味は「スパゲッティ
をタイ風にアレンジしたもの」としてタイ人に受け入れられる味なん
だろう。

それに比べたら、このマカロニ焼きそばは上等な味だ。

2007・2・22

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