日本の代表的調味料は醤油だ。醤油なしで和食を語れない。
タイの代表的調味料は魚醤だ。タイ語でナンプラと言っている。
これは魚を発酵させて作ったものだから、くさい。
発酵も腐敗も微生物の働きだ。ナンプラの臭いを一言で表現
すれば魚が腐った臭いだ。
初めてナンプラの臭いを嗅ぐ人は悪臭と感じる。
タイの大食堂に行くとナンプラやその他の調味料が置いてある
テーブルがある。その傍に行くとナンプラの悪臭が漂ってくる。
その臭いが嫌だからナンプラがあるテーブルには近づか
なかった。毎日、ナンプラを使った料理を食べているうちに、
ナンプラの臭いが気にならなくなった。
他に座る場所がなかったのか、気がついたらナンプラが置いて
あるテーブルの傍に座って食事をしていた。
ナンプラは悪臭だと言ったが、醤油もかなり強い臭いがある。
日本人は醤油の臭いに慣れっこになっているので、醤油に臭い
があるとか、醤油は悪臭だとは感じない。
醤油が強い臭いを発しているなんて感じる日本人はいない。
日本人は醤油の臭いに免疫ができていて、醤油の悪臭を感じ
なくなっている。タイ人もナンプラの臭いに免疫ができていて、
ナンプラの悪臭を感じなくなっているのではないかと思っていた。
小皿に入れた醤油が捨てるには惜しいほど余ったとする。
日本人は埃が入らないように小皿にラップをかけるか、何かで
蓋をしておいて、余った醤油を次に使う。
ラップをかけるのは醤油が臭いからではない。
埃が入らないように、衛生面から考えた安全な処置だ。
食事にはいつものように、生唐辛子を浮かべたナンプラが出てきた。
ナンプラが余った。
「ねえ、サミイ!これにラップをかけて!」
小皿に入ったナンプラにラップをかけろとヌチャナートは言う。
「うん」またヌチャナートに顎で使われた。
「ラップをしておかないと臭いのよ。」
タイ人が意外なことを言うと、俺は驚いた。俺は「タイ人はナンプラ
は無臭と感じている」と思っていた。タイ人にとってもナンプラは
臭いのだ。これは意外だった!!
ナンプラは臭いと言うと誤解する人がいるので、ナンプラのため
に一言 言わせて貰う。
魚から作るタイのナンプラは臭いが いい味、美味しい味がある。
美味しいナンプラを作るには新鮮な魚と日本酒の杜氏が持つ
ような熟練した発酵技術が必要なんだ。
ナンプラの関連記事はここにあります。
ナンプラの臭い
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ナンプラ
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2007/3/8
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